共同体社会の実現
179773 経済覇権国家の誕生
 
志水満 ( 52 東京 会社員 ) 08/06/23 PM09 【印刷用へ
いつから武力支配国家より経済覇権国家が優勢になってきたのだろうか

地球人の歴史より引用(リンク

・同業者組合と種々の規制が幅をきかせていた他国とは異なり、オランダでは自由競争が原則で、それが経済の活力と競争力を高めていた。ただし、必要ならば政府が介入することもあった。たとえば、もうけの大きい対アジア貿易に14社が乱立し、共倒れの懸念が生じると、1602年それらが統合されて「連合東インド会社」(リンク)ができた。これは独占企業であるかわりに、幅ひろく出資を募り、配当を出すことで国民に利益を還元していた。史上初の「株式会社」である。

・東インド会社の活躍はめざましかった。一企業でありながら貨幣鋳造・条約締結などの権利を与えられ、アジアにおける政府の代理として機能した。さらには兵1万と戦艦40隻を用いて、アジアにおけるポルトガルの拠点を次々と奪っていった。バタヴィア(ジャワ島)をはじめセイロン、マラッカなどの要地をおさえた会社は17世紀前半にはヨーロッパ向け香辛料を独占し、株主に毎年20〜50%もの配当を出すほどになった。・・・中略・・・

・「帝国」とは、一種の集団安全保障体制である。広い地域に「平和」がもたらされるので、その経済の発展にはたしかに有益ではある。ただ、実際には「帝国」はかなり効率の悪いシステムなのである。
 「帝国」の特徴は、経済に占める政府部門の大きさにある。威信の象徴たる宮廷、広大な領域の治安・防衛をになう軍隊に莫大な費用を必要とし、それを調達するための官僚機構にも金がかかる。したがって、政策は第一に、「帝国を維持するための支出をどうやってまかなうか」という視点から立案される。対外貿易も管理され、もうけの多くは政府に転がりこむようになっている。・・・中略・・・

・これに対してオランダは、政府組織と軍事力は一小国のそれにすぎない。しかし、この国の真の主役は、利潤への飽くなき欲求を抱いた「民間の企業家」たちであった。彼らは、製品の競争力、物流と価格、貨幣と金融、投資と債権を武器に、「全ヨーロッパ」という、帝国に匹敵するほどの広範囲から富を集めるシステムをつくりあげた。得られた富の一部は事業の拡大・強化にまわされてさらなる富を生み出し、やがて独占的な地位に達したのだった。すなわち、「軍と官僚制」ではなく、「市場」を通じての覇権である。・・引用終わり

オランダは東インド会社を設立し、商業活動のみでなく、条約の締結権・軍隊の交戦権・植民地経営権などを与え始めて、市場を通じて経済覇権国家を作り上げた。武力統合のただの抜け道としての生まれた「市場」が「国家」との共犯関係をついに樹立したといえるのでは。ここから、本格的に商人(金貸し)が国家と結託しはじめたのだ。
現在は国家が市場を大事に守っているかのようです。
 
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