民主主義と市民運動の正体
179593 基本的人権とは?(1)                            〜私権獲得こそ人間のあるべき姿?〜
 
ミルクマン 08/06/21 PM03 【印刷用へ
>「基本的人権」という概念は、法や政治を語る際に、いまさら問うまでもない自明の言葉として用いられ、その根拠や出自についてほとんど何の吟味もなしに、ただ、なくてはならないもの、保証されるべきものとしてイメージされていることが多いように思いますが、私は、自然法、基本的人権といった概念は、その歴史的出自からしてきわめて怪しげなものであると考えています。

■基本的人権とは?(ウィキペディア)リンク

>人間が、1人の人間として人生をおくり、他者とのかかわりをとりむすぶにあたって、最大限に尊重されなければならないとされる人権のことである。すべての人間が生まれながらにして持つ。
基本的人権は、生命、財産、名誉の尊重といった個別的具体的な権利の保障へと展開することが多い。

■基本的人権の背景にあるジョン・ロックの『自然権』

基本的人権が保障する権利は、イギリスの哲学者ジョン・ロック(1632〜1704年)による『自然権』の解釈によるところが大きい。
(自然権とは人間が生まれながらあるべき自然状態を指す概念)

ロックによる自然権の概念は、以下のように定義づけられている。
>すべての人類に、一切は平等かつ独立であるから、何人も他人の生命、健康、自由または財産を傷つけるべきではないリンク

つまり、何人も個人の私権獲得を侵犯してはならないという意味である。また、ロックは国家のあるべき姿を以下のように述べている。

>国家とは、市民の財産を保持し促進するためにのみつくられた人間の集まりである。リンク

つまり、国家とは、個人の私権獲得を円滑に進められるように、
法律や罰則を取り決め管理する機関という位置づけである。

このような私権獲得の可能性を最大限認めたロックによる「自然権」の解釈は、今日の社会そのものであり、最基底にある「基本的人権」を定義づけた概念である。

ロック以前からあった「自然権」の概念は、時代が変わる度に、その当時の社会の欠乏によって塗り変えられてきたのだが、1689年に出されたロックの著書『市民政府ニ論』から300年以上経った今でも、「私権獲得こそ人間のあるべき姿」、「それを保障するのが国家の役割」という概念は変わっていない。

そもそも、ロックがこのような「自然権」の解釈に至った背景には、
当時のイギリス・周辺諸国、さらにロックを取り巻く外圧が大きく影響しているのだが、外圧の変わった現代において、同じ概念を持って適用できるかについては、大いに検証の余地がある。
また同時に、この「自然権」とは一体何なのか?についても同様である。

(つづく)
 
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