>そこで、充足基調の底流が、安定・調和を旨として危機感・閉塞感にフタをすべく、出来合いの「自由・個人・人権」etcの標語への表層収束を促し、統合階級による観念支配を後押しする。(19273)
肉体的に感じる私権の強制圧力が前提にあり、そこを突破するために他人を押しのけても私権を獲得しようとする。そのような潜在意識は本源性に反するため統合しきれない。そのため。自分だけ、お金だけが大切という私権観念に収束することで、まよわず行動できるようになる。
ところが、私権の強制圧力もなくなり、私権観念も瓦解して、潜在意識は本源収束している。なのに答えが見つからないので、出来合いの「自由・個人・人権」etcの標語への表層収束を促す。表層というのは、こころは本源収束してわかりあい充足したいのに、頭は、それと正反対の行動を正当化する観念に収束しているということだ。
その結果、充足したくても、例えば、それは個人の自由だからという理由で、相手に踏み込めない。だから、深い分かり合いは実現せず充足しない。求めていることと、やっていることが断絶してしまう。その断絶を埋めるようと思えば、頭の中だけで、さらに大きな幻想の世界が広がる。こうして、何の体験にも裏付けられない理想が頭を占有していく。これは価値観念の増殖でもある。
ここから抜け出すには、理想や価値観念からでる、結果の伴っていない、いい悪いの判断を保留にして物事を見る訓練が必要だ。その様な思考法が、構造認識の習得過程に他ならない。その上で、現実の充足はどちらが高いか確認してみればよい。
このくらい、観念内容そのものが、現実の行動や充足に大きく影響しているということは重要だ。 |
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