実現論を塗り重ねてゆく
177675 私権不全とは
 
三ヶ本万州夫 ( 壮年 兵庫 講師 ) 08/05/28 PM00 【印刷用へ
私権不全」という用語が、いくつかの意味に拡散して使用されているようなので、本来の意味を考え直してみました。

>●権力による抑圧etcによる私権不全=共認不全は、親和充足(その極が涙と笑いである)と代償観念(規範観念や価値観念etcの感応観念)で、かなり解脱(解消)できる。
(24982)

私権不全=私権の強制圧力によって抑圧された共認充足の不全。(24980)

>残存する私権観念と潜在思念が捉えている可能性とのズレから、多くの不全が生起する。この不全を、私権観念(自分)、「自分の不全」と捉えているのが、「私権不全」。この不全を、社会の共通状況、みんなの不全として(潜在的に)捉え返してみれる。これが、「社会不全」。(93056)

私権時代の解脱とは、抑圧された現実からどれだけ「逃げられるか」に意味が置かれています。TVもゲームも演劇も(更には古代宗教や近代思想も)非現実の世界であり、全ては、私権不全=共認不全を捨象する(忘れる)ために存在します。現実から目をそらして、「充足した気分になる」からこそ、「代償充足」なのでしょう。少し違う見方をすれば、TVドラマの内容や、演劇の内容、あるいは流行歌などを特定の人と共認することによって、共認不全→欠乏を充足しているとも考えることができるかもしれません。どちらにしても、現実を捨象した代償充足であることに違いはありません。(34686)

以上の文で用いられているのが、本来提起されていた「私権不全」(またはそれに近い意味)ではないでしょうか。これらに対し、以下の文脈では少し異なる意味で用いられているようです。

>人間関係が上手くゆかないという共認不全、仕事が上手くゆかないという私権不全、そもそも、何をして生きて行ったらいいか分からないという収束不全、社会がガタガタになってゆくばかりであるという統合不全など、いろんな不全があります。(90807)

>飢えの圧力に曝された私権時代、私権の獲得を阻む共通の圧力(私権不全)は自明だった。(92572)

私権不全は、自分が頑張れば、自分が努力すれば解消できた(極端な話、周りの人は頑張らないでくれた方がありがたかった!?)。(47930)

>ままならない私権の現実(私権不全)。(47436)

「いつまでたっても出世できない」「経営している店が全然流行らない」「いいアイデアが浮かばない」「休みがとれない」「借金で苦しい」「給料が安い」「仕事の成果が出ない」「ノルマがきつい」などは、日常的な例で理解しやすいのですが、これらは「私権を獲得したいのにできない不満や、私権社会のシステムから引き起こされる苦労」という「外圧」であって、これを「私権不全」と呼んでしまうと、本来の意味からかなりずれてくるのではないでしょうか。

私権不全とは、私権社会に固有の共認不全であるという捉えかたでいいのでは?つまり、本当は「みんな仲間」、というスタンスで生きていきたいのに「みんな敵」という基本コンセプトで生きざるをえない社会システムになっている。そのことによって引き起こされる非充足感、それが本来の私権不全ではないでしょうか。          
 
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自考のススメ3.自考力の時代⇒「少年よ、大志を抱け」(1)
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1.これから生き残る企業に求められる能力は?
2.私権圧力と過剰刺激が物欲を肥大させた
3.市場の縮小と根源回帰の大潮流
4.共認回帰による活力の再生→共認収束の大潮流
5.自我と遊びを終息させた’02年の収束不全
6.同類探索の引力が、期応収束を課題収束に上昇させた
7.情報中毒による追求力の異常な低下とその突破口
8.大衆支配のための観念と、観念支配による滅亡の危機
9.新理論が登場してこない理由1 近代観念は共認収束に蓋をする閉塞の元凶となった
10.新理論が登場してこない理由2 専門家は根本追求に向かえない
11.学校教育とマスコミによる徹底した観念支配と、その突破口(否定の論理から実現の論理への転換)
12.理論収束の実現基盤と突破口(必要なのは、実現構造を読み解く史的実現論)
近代思想が招いた市場社会の崩壊の危機
新理論を生み出すのは、専門家ではない普通の生産者
現実に社会を動かしてきた中核勢力
私権時代から共認時代への大転換
市民運動という騙し(社会運動が社会を変えられなかった理由)
民主主義という騙し:民主主義は自我の暴走装置である
統合階級の暴走で失われた40年
大衆に逆行して、偽ニッチの罠に嵌った試験エリートたち
新理論の構築をどう進めてゆくか

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