生物の起源と歴史
175509 ウィルス=大進化が生み出した生物の断片A
 
西谷文宏 ( 31 和歌山 建築設計 ) 08/05/01 PM00 【印刷用へ
以下の理由から、レトロポゾン又はトランスポゾンがウィルスを生み出した可能性は非常に高いと考えられる。

1.ウィルスの大半は、宿主核内のゲノム上に、自らの遺伝子(DNA又はRNAを鋳型に逆転写して作られたDNA)を組み込むことで、増殖する。宿主のゲノム上に、遺伝子を組み込む為には、宿主のゲノムを部分的にカットする必要があり、インテグラーゼと呼ばれる酵素を使用することで、これを可能にしている。このインテグラーゼは、レトロポゾン、トランスポゾンが転移の際に利用している酵素と全く同じである。

2.レトロポゾン、トランスポゾンの両末端数十塩基対は、同じ反復配列(大抵は逆向き配列)となっており、この反復配列(LTRと呼ぶ)が、転移を可能にする条件の一つとして考えられている。(ただし、LINEと呼ばれるレトロポゾンの一グループはLTRを持たない)ウィルスの遺伝子も、両末端に同じような反復配列(LTR)を持っている。

3.ウィルスをその遺伝子型によって大雑把に体系分けすると、DNA型、RNA型、RNA逆転写型(逆転写酵素を持つRNA型)の3種類が存在する。
DNA型ウィルスが、宿主のゲノム上に自らの遺伝子を組み込むプロセスは、トランスポゾンの転移プロセスと同じであり、RNA逆転写型が遺伝子を組み込むプロセスは、レトロポゾンが複製→転移するプロセスと全く同じで、逆転写酵素を利用している点まで共通している。
問題になるのは逆転写酵素を持たないRNA型だが、これはレトロポゾンのうち逆転写酵素を持たないSINEと呼ばれるグループにその原型を求めることができる。

4.ウィルスは、RNA又はDNAからなる遺伝子と、タンパク質でできた殻(カプシド)、エンベロープと呼ばれる膜成分から構成される。(エンベロープを持たないウィルスも多い)少なくてもウィルスの遺伝子には、カプシドを構成する為の情報がコードされている必要がある。
レトロポゾン、トランスポゾンは、タンパク質をコードするのに充分な塩基配列数(大よそ4000〜5000塩基対)を持っており、実際タンパク質情報を有したものも存在する。このことからレトロポゾン、トランスポゾンからウィルスが生じたとしても、何ら矛盾はない。
 
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