生物の起源と歴史
174212 脳神経細胞とグリア細胞の協働@〜脳内の免疫細胞 ミクログリア〜
 
西谷文宏 ( 31 和歌山 建築設計 ) 08/04/16 AM00 【印刷用へ
ミクログリアは「脳内の免疫細胞」とも呼べる細胞で、その働きが、体内の掃除屋であるマクロファージに極めて似ている+マクロファージを含めた他の免疫細胞と同じ、造血幹細胞由来であることから、マクロファージ系細胞が、脳内に移行したものと考えられている。

ミクログリアはマクロファージに同じく、貪食能、抗原提示機能、サイトカイン放出による「免疫反応」を行なっている。また、このような「免疫反応」に加え、損傷した脳神経回路を修復する為の因子を出す、「修復反応」も行っている。この点がマクロファージとは決定的に異なっている。

「免疫反応」が必要以上に働くと、正常な脳神経細胞まで破壊してしまう恐れがある為、ミクログリアは、普段は脳組織内に不活性状態で存在し、脳神経細胞からの信号によって活性化される。更に脳神経細胞は「SOS信号」と「GIVE UP信号」を使い分けて、ミクログリアの働きを制御している。

脳神経細胞は、損傷すると「SOS信号」を出す。この「SOS信号」を受けると、ミクログリアは中心的に「修復反応」を行い、傷ついた脳神経細胞を修復する。
損傷が深刻で、神経細胞が死滅し始めている場合は、死滅した細胞が、周辺細胞に更なる炎症を引き起こす為、「GIVE UP信号」を出し、ミクログリアの「免疫反応」を呼び起こす。ミクログリアは死滅した神経細胞を貧食し、サイトカイン等を放出することで、炎症の拡大を防止する。

すなわち、ミクログリアは、活性・不活性と言うスイッチのオン・オフと、SOS→「修復反応」、GIVE UP→「免疫反応」と言う2段階の制御によって、正常な脳神経細胞を破壊することなく、脳神経細胞を文字通り「守って」いると言える。

<参考文献・論文>
  
  ・細胞工学 2003年NO.4 VOL.22
    序.グリアーニューロン回路網の概念
  ・NHK サイエンスZERO 2008年3月8日 第200回放送
    脳の知られざる主役 グリア細胞
  ・HP BRAIN リンク
  ・ウィキペディア 「グリア細胞」
 
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