生物の起源と歴史
172275 ウイルスは我々のDNAの一部が飛び出した無生物(2)
 
Rivet16 ( 中年 福岡 会社員 ) 08/03/12 AM02 【印刷用へ
(続きです。)
[インフルエンザ特効薬の「対ウイルス」オペレーション]
 細菌は殺すことができるが、ウイルスは生物ではないので殺すことはできない。ウイルスの核酸に放射線や紫外線を当てて破壊することは可能だが、それは砂粒を一つずつ壊すようなもの。
 
 ではどうするか。現材行われている方法の一つがワクチン接種で、人間が本来もっている免疫力を利用する方法だ。
 ウイルスはDNAやRNAの周りをタンパクの殻で囲んでいる。殻の形はウイルス特有のもので、人間は一度感染すると、その殻に合わせて抗体を作り、ウイルスの周りに抗体を貼り付けることで、ウイルスがこれ以上細胞に付着するのを阻止する。ワクチンは、ウイルスの殻の部分だけを人工的に作ったものを注射し、“擬似感染”させることで、本物のウイルスが来る前に抗体を準備させるのである。しかし、ウイルスも前述のようにすごい速度で進化しているため、殻の形を次々と変える。毎年のように予防接種が必要になるのはそのためだ。

 一方、今インフルエンザの治療薬として使われるタミフルなどは、別の発想でウイルスの増殖を阻止する。われわれの細胞膜はレセプターというアンテナのようなものをいくつも外に出し、外部の分子や情報を取り込んでいる。ウイルスはその運動を利用して、レセプターに付着することで細胞内に入り込む。ちょうど鍵と鍵穴の関係で、たまたま形がレセプターとカチッとはまるウイルスだけが浸入することができるのだ。(中略)
 つまり感染を防ぐには、先回りしてレセプターに付着し、ウイルスをブロックするような物質を作ればいい。タミフルの場合は、もう少し複雑で、ウイルスが宿主細胞から外へ出て行く運動の一部を阻害する。感染した細胞内にウイルスを閉じ込めることで、ウイルスの増殖を止めるわけである。
 だが、タミフルが効かないウイルスが出てくることも、当然起こり得る。現に別の仕組みで細胞外に出るC型インフルエンザウイルスにはタミフルは無効だ。

 ウイルスを根絶やしにすることは原理的に不可能である。感染経路を遮断し、新しい生態学的な界面が広がらないように封じ込めることはできる。だが殲滅はできない。ウイルスが我々自身の一部である以上、我々はウイルスとなんとか共存していくしか道はないのである。(以上、引用終わり)
 
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172692 ウィルスの変異の仕組み 西谷文宏 08/03/19 AM08

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