私権原理から共認原理への大転換
172203 「かわいそう」な若者たち
 
渡辺卓郎 ( 36 東京 設計士 ) 08/03/10 PM03 【印刷用へ
リサーチ会社のマクロミル( リンク )が若者の生活意識調査を発表しています。

------------------------------------------
■20代若者の休日は「外出する」が63%、
「家にいる」は38% 休日の過ごし方は「ショ
ッピング」が74%で最多

■20代若者の約8割が毎月貯金をしている

■今後、積極的にお金をかけたいものは
「貯金」が44%でトップ

■お酒を「ほとんど飲まない」若者は3割超。
その理由は「お酒に弱いから(37%)」
------------------------------------------

ちょっと驚いたのが、20代の若者で10%が毎月10万円以上の貯金をしている、という点です。理由はというと、最も多いのが「いざという時のため」が65%で、これは実は特に理由はない(9.3%)と似たようなものでしょう。お金の使い道も、「貯金」がトップです。

お酒を飲まない若者も35%にのぼり、理由はお酒に弱い、おいしくないというものです。逆に考えると、昔は美味しくもないしお酒に弱いのに無理矢理飲まされていた人が35%もいた、という事なのではないかと思います。

全体的に無難指向、縮み指向、インドア指向が強く、下の記事では「かわいそうな世代」とまで言われています。

J-CASTニュース : 一番の関心事は貯金 20代は「かわいそうな世代」なのか
リンク

記事では経営コンサルの人がこんなコメントをしています。
------------------------------------------
20代がお金を使わずに貯金しているのは、
自己投資をしていないのと同じだから、これ
からの人生に向かって投資しなさい、と言い
たい。投資は成功も失敗もあるけれども、ど
ちらがおもしろい人生を送れるか、というこ
とだと思うんです」
------------------------------------------

これは貯金をしている若い人に言わせたら、その投資で何が得られるの?とピンと来ない感覚でしょう。失敗についてはリストラ・ニート・ホームレス・借金地獄....といくらでもリアリティのある話が転がっているのに、成功するリアルなイメージがこれほど貧弱な時代もない。

テレビでセレブといって持ち上げられているのはどうみても芸能ネタの一つでしかない。誰も○○姉妹とか○○夫人みたいになりたい!、などと思わないでしょう。celebrity(名士、有名人)というよりは成金あるいは金を派手に使う人間の極端な視覚化を狙ったパロディです。(本当に金を持っているのかも怪しい)

確かに、内にこもって閉塞する若者は可哀想だと言えるかも知れませんが、一方で、”おもしろい人生”を示すことのできない我々の社会もまた、貧しいものだと言えるのではないでしょうか。
 
  List
  この記事は 24982 への返信です。
  この記事に対するトラックバックURL  http://www.rui.jp/tb/tb.php/msg_172203
  ※トラックバックは承認制となっています。

 この記事に対する返信とトラックバック
176276 若者の意識潮流 高橋智彦 08/05/13 AM00
175682 『若者の〇〇離れ』というが、クルマ、プロ野球、テレビ、理系、パチンコ、CD(レコード)、結婚などすべて、30年前の価値観だ 夢想仙楽Ж 08/05/03 PM10
172982 使い道が分からなくて貯蓄するという理由ならばニート寸前。 佐藤英幸 08/03/25 AM03
172578 若者に兆しが現れている 渡邊かお里 08/03/17 PM00
172528 若者を「かわいそう」と見下す「残念な世代」 匿名希望 08/03/16 PM04
日本人の貯蓄意識 「金貸しは、国家を相手に金を貸す」 08/03/15 PM09

[過去の記事へ]
[一覧へ戻る] [新しい記事へ]


◆実現論本文を公開しています。
 実現論 : 序  文
 第一部 : 前  史
 第二部 : 私権時代
 第三部 : 市場時代
 第四部 : 場の転換
 参考文献

 必読記事一覧
01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28
大転換期の予感と事実の追求
実現論の形成過程
自考のススメ1.未知なる世界への収束と自考(1)
自考のススメ1.未知なる世界への収束と自考(2)
自考のススメ1.未知なる世界への収束と自考(3)
自考のススメ1.未知なる世界への収束と自考(4)
自考のススメ2.現代の不整合な世界(問題事象)(1)
自考のススメ2.現代の不整合な世界(問題事象)(2)
自考のススメ2.現代の不整合な世界(問題事象)(3)
自考のススメ3.自考力の時代⇒「少年よ、大志を抱け」(1)
自考のススメ3.自考力の時代⇒「少年よ、大志を抱け」(2)
1.これから生き残る企業に求められる能力は?
2.私権圧力と過剰刺激が物欲を肥大させた
3.市場の縮小と根源回帰の大潮流
4.共認回帰による活力の再生→共認収束の大潮流
5.自我と遊びを終息させた’02年の収束不全
6.同類探索の引力が、期応収束を課題収束に上昇させた
7.情報中毒による追求力の異常な低下とその突破口
8.大衆支配のための観念と、観念支配による滅亡の危機
9.新理論が登場してこない理由1 近代観念は共認収束に蓋をする閉塞の元凶となった
10.新理論が登場してこない理由2 専門家は根本追求に向かえない
11.学校教育とマスコミによる徹底した観念支配と、その突破口(否定の論理から実現の論理への転換)
12.理論収束の実現基盤と突破口(必要なのは、実現構造を読み解く史的実現論)
近代思想が招いた市場社会の崩壊の危機
新理論を生み出すのは、専門家ではない普通の生産者
現実に社会を動かしてきた中核勢力
私権時代から共認時代への大転換
市民運動という騙し(社会運動が社会を変えられなかった理由)
民主主義という騙し:民主主義は自我の暴走装置である
統合階級の暴走で失われた40年
大衆に逆行して、偽ニッチの罠に嵌った試験エリートたち
新理論の構築をどう進めてゆくか

『るいネット』は、46年の実績を持つ起業家集団・類グループが管理・運営しています。るいネットワーク事務局(Tel:0120-408-333, E-mail:member@rui.ne.jp