法曹・官憲・役人こそ、社会閉塞の黒幕
171680 イングランド銀行設立(1694年)の背景:戦費調達⇒官職や特権の売却⇒最大の特権:通貨発行権
 
福田尚正 ( 33 福岡 SE ) 08/02/29 PM07 【印刷用へ
1600年代、当時のイギリス国王は、戦費調達のために、王領地のみならず、官職や特権の売却を矢継ぎ早に行っていく。終いに、『通貨発行権』を売却(1694年)し、1700年代に天文学的な通貨を発行するに至る。

●1:絶えざる戦争(覇権争い)のために、国家(国王)はお金を絶えず必要とした。
●2:債務不履行をする国家(国王)は信用をますます失い、容易にお金を貸してくれなくなっていった(高金利に)。

※代々の王は王領地を売却することで当座をしのいできたが、すでに王領地はヘンリー8世時代の半分以下にまで目減りしていた。(エリザベス1世治世期で82万ポンド、ジェームズ1世は77万ポンド、チャールズ1世は65万ポンドの領地を売りに出して当座をしのいだ。清教徒革命中に政府が売却した残りの王領地は200万ポンド未満であったといわれるから、3人の王をあわせて半分以上となる。リンク:清教徒革命 - Wikipedia)

※官職や保護された特権の売却は、税収よりも確実な歳入確保の方法でもあった。ジェームズ1世やチャールズ1世は、王領地の売却や強制借入れのほかに、官職の売却や独占権の売却により資金調達を行っていました。(リンク:Matrix:イギリス国債の誕生(1)名誉革命以前)

※イングランド銀行設立の20年ほど前、チャールズニ世は大勢の金細工師から借りていた100万ポンドの債務の不履行を宣言し、その結果、一万人の預金者が損害を蒙る。(リンク:日本を守るのに右も左もない | 紙幣=銀行券の原点は、国家の借用証書(手形))

●3:しかし、戦争(覇権争い)はなくならない。1600年代の対オランダに続き、1700年代は対フランスの戦争を開始した。

●4:追い込まれた国家(議会や国王)は、金融家(金貸し)たちとの間で、国家が有する(最終的に金融家が欲していた)「独占的な通貨発行権(および金利徴収の権利)」と引き換えに、必要なだけの融資を受けるという契約を行う。

※最初は紙幣=銀行券にも、現在のような絶対的な信用はなかった。イングランド銀行を設立するや、紙幣を印刷し続け、2年で物価は100%上昇し、取り付け騒ぎまで発展した。この取り付け騒ぎに、議会が介入し、設立からわずか2年後の1696年に、「正貨による支払いを停止」する法律が成立した。(リンク:イングランド銀行-1:Renaissancejapan)

※イギリスの国家負債は増加の一途を辿り、1694年から98年にかけての5年間で、100万ポンドから1600万ポンドまで膨れ上がりました。さらに、1698年から1815年(ナポレオン戦争終結)の間に、イギリスの国家負債は8億8500万ポンドにまで増大した。(リンク:イングランド銀行-2:Renaissancejapan)
 
この天文学的な数値にまで膨らんだ国家負債によって、イギリスは覇権国家へと成長し、裏側では、陰の支配勢力としてのロスチャイルド家が誕生する。
 
 
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