本書の紹介にあたり前書きより抜粋します。
『地球は「水の惑星」と称され、地球上には14億立方キロメートルもの水資源が存在する。ただし、地球上の水のうち淡水は2.5%に過ぎず、その大半は極地などの氷や地下水である。われわれが利用しやすい状態にある河川や湖に存在する地表水は、淡水のわずか0.3%だ。
しかもその分布は、地域的・時期的に大きな偏りがある。水資源の配分は、石油や金属資源にも増して不平等なのである。
(中略)世界の水をめぐる状況は、われわれ日本人の想像以上に深刻化している。その一方で、水を資源として確保しようとする欧州企業も出始めている。
つまり、水も食糧と同じ戦略物資として考えられており、今後水をめぐるビジネスは、活発化していくものと見られる。
本書は、深刻化する地球温暖化とエネルギー・金属・食糧資源の有限性という問題を、「水」というフィルターを通してより鮮明にしようと試みたものである。』
以下に目次を紹介します。
序 章:世界各地で起こっている水資源戦争
第1章:枯渇の危機に瀕する水資源
第2章:地球温暖化がもたらす水と食糧の危機
第3章:巨大な利権とビジネスが動かす水
第4章:資源大量消費時代の到来
第5章:穀物をめぐる3つの争奪戦と穀物メジャーの戦略
第6章:水の超大量消費国・日本はどうすべきか
(角川SSC新書 2007年12月30日第一刷発行) |
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