生命原理・自然の摂理
167750 免疫の起源を粘菌から考える
 
山澤貴志 ( 42 鹿児島 ITコンサル ) 07/12/25 PM02 【印刷用へ
>(細胞性粘菌は)状況(環境)に応じて、単細胞だったり、多細胞になったり、無性生殖だったり、有性生殖だったり・・。したたかで、しぶとい生きるための戦略は見事です。

とあるように細胞性粘菌は多細胞生物を先取りした様々な振る舞いをします。そして免疫という点でも、細胞性粘菌はそれに類似した振る舞いをしていることが明らかになっています。

>粘菌共同体にはハウスキーパーが必要。貪食細胞とは、動物に見つかった生得的な免疫細胞で、細菌や他の外来物質を除去するのに特化したものである。・・同様の廃棄物処分システムが変形菌(社会性のあるアメーバ状の細胞性粘菌によって形成された凝集体(aggregates))においてきれいな環境の維持を助けている・・特化した歩哨細胞が細菌を貪食し、毒素を除去したが、それ自身は遊走している間にコロニーから排出される。

リンク より

またブログランキングトップの「とある昆虫研究者のメモ」 リンク には以下のようにある。

> 細胞性粘菌であるキイロタマホコリカビに関する興味深い報告。・・細胞性粘菌は細菌を食べるが、周囲の細菌を食べつくして飢餓状態に置かれると集合してナメクジ様の群体を作り、移動する。・・sentinel cells(以下、S細胞)と名付けられた免疫細胞様の細胞が群体内に混ぜ込まれた異物や細菌を貪食し、蓄積することをまず報告している。この発見自体が驚くべきものだが、さらに驚いたのはS細胞の機能にTirAというToll/interleukin-1 receptor (動物の自然免疫系で重要。私達の体内に異物が入り込んだ場合、自然免疫系が働いて異物はマクロファージに取り込まれる)ドメインを持つタンパクが必要である点と、TirAはキイロタマホコリカビが通常の細菌捕食フェイズにおける細菌の捕食に必要であるという点である。・・以上の結果は自然免疫システムが動物が進化するよりもずっと前に獲得されたことを示し、その起源が細胞による採餌にあることを示唆している。

粘菌の捕食に使われていたレセプターが、群体内における異物除去(ハウスキーパーとしての免疫機能)に転用されているという点は、確かに要注目である。自然界ではあらゆる生命が食物連鎖でつながっており、無駄なものなど何もない。免疫システムも、そのような循環システムの延長にあるのだなと、思わず納得。
 
  List
  この記事は 163942 への返信です。
  この記事に対するトラックバックURL  http://www.rui.jp/tb/tb.php/msg_167750
  ※トラックバックは承認制となっています。

 この記事に対する返信とトラックバック
167835 ろ過器としてのリンパ器官 アリンコ 07/12/26 PM08
167804 外敵から守るだけでなく、自身を正常に保ち、さらに再利用までする、免疫機能ってすごい。 山崎許子 07/12/26 AM08

[過去の記事へ]
[一覧へ戻る] [新しい記事へ]


◆実現論本文を公開しています。
 実現論 : 序  文
 第一部 : 前  史
 第二部 : 私権時代
 第三部 : 市場時代
 第四部 : 場の転換
 参考文献

 必読記事一覧
01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28
大転換期の予感と事実の追求
実現論の形成過程
自考のススメ1.未知なる世界への収束と自考(1)
自考のススメ1.未知なる世界への収束と自考(2)
自考のススメ1.未知なる世界への収束と自考(3)
自考のススメ1.未知なる世界への収束と自考(4)
自考のススメ2.現代の不整合な世界(問題事象)(1)
自考のススメ2.現代の不整合な世界(問題事象)(2)
自考のススメ2.現代の不整合な世界(問題事象)(3)
自考のススメ3.自考力の時代⇒「少年よ、大志を抱け」(1)
自考のススメ3.自考力の時代⇒「少年よ、大志を抱け」(2)
1.これから生き残る企業に求められる能力は?
2.私権圧力と過剰刺激が物欲を肥大させた
3.市場の縮小と根源回帰の大潮流
4.共認回帰による活力の再生→共認収束の大潮流
5.自我と遊びを終息させた’02年の収束不全
6.同類探索の引力が、期応収束を課題収束に上昇させた
7.情報中毒による追求力の異常な低下とその突破口
8.大衆支配のための観念と、観念支配による滅亡の危機
9.新理論が登場してこない理由1 近代観念は共認収束に蓋をする閉塞の元凶となった
10.新理論が登場してこない理由2 専門家は根本追求に向かえない
11.学校教育とマスコミによる徹底した観念支配と、その突破口(否定の論理から実現の論理への転換)
12.理論収束の実現基盤と突破口(必要なのは、実現構造を読み解く史的実現論)
近代思想が招いた市場社会の崩壊の危機
新理論を生み出すのは、専門家ではない普通の生産者
現実に社会を動かしてきた中核勢力
私権時代から共認時代への大転換
市民運動という騙し(社会運動が社会を変えられなかった理由)
民主主義という騙し:民主主義は自我の暴走装置である
統合階級の暴走で失われた40年
大衆に逆行して、偽ニッチの罠に嵌った試験エリートたち
新理論の構築をどう進めてゆくか

『るいネット』は、47年の実績を持つ起業家集団・類グループが管理・運営しています。るいネットワーク事務局(Tel:0120-408-333, E-mail:member@rui.ne.jp