生物の起源と歴史
162815 哺乳類の恒温性獲得に伴う呼吸器官の発達
 
橋本宏 ( 20代 大阪 会社員 ) 07/10/05 PM10 【印刷用へ
哺乳類になった生物は寒冷化に適応するために、恒温性を獲得した。
体内でどのように熱を発生させて、それに伴い何を発達させることで恒温性を獲得したのかを見ていきたい。

熱の発生の原理は、エネルギーを蓄える白色脂肪細胞、エネルギーを燃やす褐色脂肪細胞によるものであった。例えると、この二つの物質は「薪と暖炉」のような役割を果たし、熱源となった。褐色脂肪細胞の熱産生に関与しているタンパク質が発熱原因タンパク質と呼ばれるもので、これはミトコンドリアの中に確認できる。
以上のことから、ミトコンドリアは細胞内に酸素を吸収して、体内のエネルギーを作り出す役割を担っているが、「恒温性」を獲得するために、酸素を発熱に使用したことが分かる。
(リンク
(リンク
(キーワード:遺伝子資源利用学特論 第3回 動物の発熱関連遺伝子)

この熱の発生であるミトコンドリアと、呼吸器官に着目してみると一つの視点が見えてくる。
それは、酸素がより必要となったミトコンドリア(エネルギーの循環だけではなくて、発熱にも必要となった)に充分な酸素を送るためには、より効率的な酸素供給が必要となる。つまり、肺呼吸を発達させる必要があったはずである。また、寒冷下から逃れるためにはその酸素を体中に循環させて、発熱させ、さらに暖められた血液を体中に循環させる必要があったことから考えると、血管などの循環器系統も発達したであろう。

つまり、ここでの仮説は、
「恒温性を獲得し、その機能を活かすためには、酸素を効率的に循環させるための呼吸器官の発達と、血管などの循環器系統の発達が不可欠であったのではないか」ということである。

哺乳類への進化として挙げられる「恒温化、胎生、授乳」に加え、呼吸、循環器系統の発達の観点からも考察してみる必要があろう。
また、「寒冷化」という逃れられない外圧状況を軸に考えるのであれば、「寒冷化⇒恒温化→胎生、授乳、呼吸器官」の発達という因果関係も見えてくる。この点についてもさらなる追求が求められる。

参考投稿
両生類〜爬虫類・哺乳類の進化系統樹(128270)
哺乳類が恐竜絶滅の時代を生き延びたわけ(126134)
変温動物から恒温動物への進化について補足(126138)
哺乳類の進化(恒温→授乳→胎生)(126024)
 
  List
  この記事は 126024 への返信です。
  この記事に対するトラックバックURL  http://www.rui.jp/tb/tb.php/msg_162815
  ※トラックバックは承認制となっています。

 この記事に対する返信とトラックバック
302626 ATP合成と活性酸素発生は生物のメリット・デメリット 匿名希望 15/04/01 PM03
164087 哺乳類における産後保育と集団本能の矛盾、その突破口としての性闘争本能 橋本宏 07/10/25 AM05

[過去の記事へ]
[一覧へ戻る] [新しい記事へ]


◆実現論本文を公開しています。
 実現論 : 序  文
 第一部 : 前  史
 第二部 : 私権時代
 第三部 : 市場時代
 第四部 : 場の転換
 参考文献

 必読記事一覧
01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28
大転換期の予感と事実の追求
実現論の形成過程
自考のススメ1.未知なる世界への収束と自考(1)
自考のススメ1.未知なる世界への収束と自考(2)
自考のススメ1.未知なる世界への収束と自考(3)
自考のススメ1.未知なる世界への収束と自考(4)
自考のススメ2.現代の不整合な世界(問題事象)(1)
自考のススメ2.現代の不整合な世界(問題事象)(2)
自考のススメ2.現代の不整合な世界(問題事象)(3)
自考のススメ3.自考力の時代⇒「少年よ、大志を抱け」(1)
自考のススメ3.自考力の時代⇒「少年よ、大志を抱け」(2)
1.これから生き残る企業に求められる能力は?
2.私権圧力と過剰刺激が物欲を肥大させた
3.市場の縮小と根源回帰の大潮流
4.共認回帰による活力の再生→共認収束の大潮流
5.自我と遊びを終息させた’02年の収束不全
6.同類探索の引力が、期応収束を課題収束に上昇させた
7.情報中毒による追求力の異常な低下とその突破口
8.大衆支配のための観念と、観念支配による滅亡の危機
9.新理論が登場してこない理由1 近代観念は共認収束に蓋をする閉塞の元凶となった
10.新理論が登場してこない理由2 専門家は根本追求に向かえない
11.学校教育とマスコミによる徹底した観念支配と、その突破口(否定の論理から実現の論理への転換)
12.理論収束の実現基盤と突破口(必要なのは、実現構造を読み解く史的実現論)
近代思想が招いた市場社会の崩壊の危機
新理論を生み出すのは、専門家ではない普通の生産者
現実に社会を動かしてきた中核勢力
私権時代から共認時代への大転換
市民運動という騙し(社会運動が社会を変えられなかった理由)
民主主義という騙し:民主主義は自我の暴走装置である
統合階級の暴走で失われた40年
大衆に逆行して、偽ニッチの罠に嵌った試験エリートたち
新理論の構築をどう進めてゆくか

『るいネット』は、47年の実績を持つ起業家集団・類グループが管理・運営しています。るいネットワーク事務局(Tel:0120-408-333, E-mail:member@rui.ne.jp