市場は環境を守れない、社会を統合できない
160312 日本の原子力開発は世界が撤退したプロトニウム再処理を推進しており、埋めるしかない「高レベル廃棄物」を出している
 
小澤紀夫 ( 40代 大阪 営業、企画 ) 07/09/02 PM08 【印刷用へ
 原発の使用済み核燃料からプルトニウムや燃え残りのウランを取り出す再処理工場では、プルトニウムと燃え残りのウランを取り出すために硝酸で使用済みの核燃料を溶かします。このため再処理を行えば、死の灰を大量に含んだ廃液が残ります。この液状の廃棄物を、ガラスと一緒に固め、キャニスターと呼ばれるステンレス製の容器(直径40〜50センチ高さ約1メートル)に詰めたものが、高レベル廃棄物のガラス固化体です。この「高レベル廃棄物」が最大の問題です。

 子供の背丈ほどしかないキャニスタ−1本に詰められる放射能は広島原爆約30発分で、発生する放射線は、体育館のなかに1本置いて館内に10秒いただけで全員が1か月以内に確実に死亡するレベルだそうです。

 ガラス固化体が4万本残存する処理場が計画されています。その規模で再処理すればプルトニウムは核爆弾5万発分以上に相当する400〜 450トン抽出されることになります。

 高レベル廃棄物のガラス固化体は六ケ所再処理工場に併設された「返還廃棄物一時貯蔵施設」で数十年間冷却された後、地下数百メ−トルより深い地層中に処分、すなわち埋められることになっています。その埋め方について説明します。炭素鋼などでつくられた容器に封入された廃棄物は搬入の坑道で地下施設に下ろされ、粘土などの緩衝材に包まれて埋設されます。厳重に埋めたとしても、何万年もの長期間もつ保証などなく、結局は単なる地層でしかない「天然バリア」頼りです。つまり、放射能が容器から洩れ出ることは前提で、放射能と地下水が接触して、その地下水が地上の人間生活に将来影響するかもしれないのです。

 世界各国は危険なプルトニウムを利用することが経済的にも割に合わないことがはっきりして、次々と再処理から撤退しています。しかし、日本は再処理の技術開発に固執しています。

 日本は単に、原子力発電を推進しているだけではなく、世界がやらなくなった、最も危険なプルトニウム再処理を推進しています。
 
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原発って、どうなん!?〜エネルギー問題ってどうしたら解決できるの?〜 「毎日のありがとう☆.。.:*・゜」 07/09/07 PM06

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