私権原理から共認原理への大転換
152869 戦争がなくならないのはなんで?:ノート2
 
山澤貴志 ( 42 鹿児島 ITコンサル ) 07/05/28 AM08 【印刷用へ
■ 戦争がなくならないのはなんで?2

1.アメリカは本当に豊かな国なのか?
・ どうして、先進国の中でアメリカだけが今も戦争を続けているのか、ということを考えていくと「アメリカは本当に豊かな国なのか?」という疑問が沸いてくる。
・ 実際、アメリカは、経済競争力を失い1985年には、債務国に転落。今では世界最大の経常赤字・財政赤字・対外債務国。普通ならば、とっくに破産している国。
・ そうした経済競争力の低下を、どうやって補ってきたかというと、金融etcの規制緩和や自由競争を推奨して、お金持ちを生み出してなんとかしようとしてきた。その結果、ビルゲイツのようなIT長者やウォーレン・バフェットのような投機で儲けた大金持ちがいるかわりに、国内の車産業etcはどんどんつぶれていって、中流階級は、再び、生活苦に直面するようになった。しかも、より低賃金で働いてくれる移民を受け入れる政策を取ったため、ますます、国内の貧富の差は拡大。アメリカは一握りの資産家がいる一方で、もはや先進国とはいえないくらい貧困層を抱え込んでしまっている。
・ しかも、アメリカは元来が、ヨーロッパから自由を求めてきた移民がつくった人工国家ということもあって、伝統的な共同体がなく、他人が信用できない。従って相互扶助の精神が貧弱で、なにごとも自己責任にしてしまう。その結果、年金も医療制度も(ヨーロッパと比べても)貧弱。従って、大多数の国民が未だに「私権なしには生きていけない」という私権原理につきうごかされている。
・ また、アメリカの成り立ち自体がインディアン侵略から始まっており、戦後も一貫して、戦争で利益を上げるという「武器商人」としてやってきた。そのため今も国家の中枢を軍産複合体と呼ばれる勢力が握っている。彼らが仕組む様々な戦争も、国民の中に今も根強く私権原理が働いているため、「正義の戦い」と支持されてしまっている。

2.私権原理と共認原理の闘い
・ 他方で、「世界の警察」を勝手に名乗ってきたアメリカへの批判の声も高まってきた。
・ ヨーロッパ諸国は、かつて隣国同士が戦争で傷つきあい、また後進国を略奪し苦しめてきたという歴史の反省の上に、国家どうしが共存共栄できる関係を目指して、EUをつくったり、環境問題への取り組みを強化したりしている。またイスラエルとイスラムの対立に対しても、一方的にイスラエルを支援するというよりも両者の共存を望むスタンスを強めていっている。
・ また、かつてアメリカに政治的紛争を仕掛けられたり、アメリカ資本によって経済的な打撃を被った、南米諸国やアジア諸国では、脱米・反米の声が強まっている。
・ こうした世界情勢から見れば、アメリカは勝手に「世界の警察」を名乗っているが、実際はもはや「世界のならず者」でしかない。
・ しかし、世界全体が「アメリカいいかげんにしろ」といっているのに、それでもアメリカのいうことならなんでもいうとおりの国がある。それが日本。
・実際、先進国が軍縮の流れにあるのに、先進国の中で唯一軍事費を増やしているのが日本。
 ・それに借金だらけのアメリカにお金を貸しているのも日本。
 ⇒日本がNOと言えば、アメリカの暴走は止められる!

3.アメリカの命運、そして戦争をなくせるかどうかの鍵を握っているのは日本
・日本の世論次第で戦争はなくせる。にもかかわらず、マスコミも政治家もアメリカの問題点を指摘しない。むしろ、何かあった時に、日本を助けてくれるのはアメリカだ、日米関係は大事だ、と繰り返すだけ。しかし、そのように、アメリカの金魚の糞みたいな外交を続けていたのでは、世界からの信頼は得られず、返って国を危うくするだけである。実際、北朝鮮問題でも6ケ国協議に参加しているが、日本の発言権はないに等しい。
・事実をもとに言うべきことを言う。アメリカを怖がる必要はない。事実を知り、広めることが「戦争をなくす」ための最大の武器である。


●補足1:建国以来、侵略を繰り返し続けてきたアメリカ

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●補足2:現代戦争の仕掛け人、アメリカ

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●補足3:世界的な反米・脱米潮流

1.EU諸国:親米派といわれるフランスのサルコジ新大統領ですら「友人(アメリカ)は別々の考え方をすることもある」と発言。地球温暖化への取り組みにおいては、米国に「妨害しない」よう要求し、「米国は反対に、温暖化対策を主導しなくてはならない。人類の将来が危機にあるのだから」とも語っている。

2.イスラム諸国:聖地エルサレムを巡って、ユダヤ教国家イスラエルと対立し、親イスラエル的立場をとるアメリカとも対立が続く。イランを筆頭にアメリカとの緊張が続くが、最近はアメリカ側が態度を軟化させ、協議のテーブルにつく流れがある。また、金利を取らないイスラム金融システムが、東南アジアに拡大中。

3.ロシア:ソ連邦以来のアメリカのライバル。市場経済へ移行後も、中国やイスラム諸国と連携し、アメリカと距離を置く。

4.南米諸国:カストロ議長(キューバ)チャベス大統領(ベネズエラ)モラレス大統領(ボリビア)等、かつて、アメリカにより紛争を仕組まれたり、経済的打撃を被ったりした経験から、反グローバリズム、反アメリカの機運が高まりつつある。チェベス大統領は、2006年9月20日、国連総会にて行われた一般演説において、ブッシュ大統領を「悪魔」と批判し、拍手喝采を集めた。モラレス大統領は先の3月に来日し、「新憲法で戦争を放棄する」「軍隊なしで人命を救える。武装放棄しながら、社会的な戦いを続ける」と発言した。

5.アジア諸国:旺盛な経済成長力を背景に、中国・韓国・東南アジア諸国を筆頭に、ドル支配からの脱却を狙う。かつてアジア通貨危機を経験しており、東アジア共同体構想では、アメリカと中国の間で主導権争いが続いている。

 
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