2007年問題と言われているように、団塊の世代が定年を迎えます。労働力不足や社会保障の問題が取り上げられますが、平均寿命も大幅に伸びた近年では、定年後の人生をどう生きるか?は今では重要な問題です。
高齢者、年金生活者と言えば、労働することなく単なる消費のみの存在になってしまったことのようですが、多くの人々は「働きたい」「何かに役立ちたい」と希望しているのが現状です。企業によっては、定年後も働ける役職や部署を設けているようですが、そういう場が無い人の多くは、第2の人生を「家庭生活の充実」や「地域活動への参加」を望んでいるようです。
特に男性は、定年退職までは、「会社人間」「企業人」であることが多く、朝早く出勤し、帰宅は深夜という生活を繰り返し、家族や地域の人々とのコミュニケーションは希薄なままに過ごしてきています。従って、退職後に急にその仲間の中に入っていくことが困難なようです。一方、女性は余程のキャリアウーマンでない限り、子供を通じての地域の人々との関わりの中で過ごしています。だから、老後もいろんな人々の繋がりの中で柔軟に生きていっているようです。
いかに「国民生活白書」にある高齢者の意識調査がありますが、この様子を見るにつけても、「闘争と生殖の場」が完全に切り離され、密室家庭となった現代人の問題を考えさせられます。
リンク |
|