子育てをどうする?
151050 江戸時代の子育てから学ぶ(1)〜みんなで子育ての時代
 
田野健 HP ( 46 兵庫 設計業 ) 07/05/06 PM00 【印刷用へ
著書「江戸の躾と子育て」という本を最近読んだが、現代の子育てにもそのまま使えるような記述がいくつかありました。紹介してみたいと思います。

江戸の人々は「子は宝」といい、その誕生は親ばかりか地域ぐるみで喜び、祝い、子を大切に育てようとした。また生まれてくる前からの「胎教」にも熱心だった。江戸初期の儒学者・中江藤樹は正保4年(1647年)女性向の教訓書「鑑草」を出版。その中で”子育ては胎教から始まる”と書いている。江戸の若い母親たちは子供にさまざまな事を躾けようとした。遊びや食事、排泄、睡眠など基本的なことから教育まで、厳しくしつけた。また江戸の育児は母親だけでなく、まわりの人々が参加することが多かった。長屋暮らしでは隣近所の人々が何くれとなく世話を焼いた。

江戸時代の胎教とは・・・
胎教とは、妊婦が精神力を高めたり、健康に気をつけることによって胎児によい影響を与えようとすることだ。
中江藤樹は「胎教というものは子が胎内にあるうちの教えであり、その教えは母の心持と行いにある」と述べた。「胎教には慈悲と正直を根本とし、かりそめにも邪念を起こしてはならない。食物も慎み、居づくまいや行いは正しくして、目にいやな色を見ず、耳に邪なる声を聞かない。さらにはいにしえの賢人や君子の行いとか孝行を尽くし、忠と信を貫くなどの故意を記した書物を読むように心がける事。」とも書いていた。

江戸時代は乳幼児の死亡率が高く、一説によると全死亡率の70〜75%を占めていたともいう。また母親も子供を産んだ後、死亡するケースは少なくなかった。出産は文字通り一大事であった。

江戸の親達は子育てに熱心であった。その証拠にじつに多くの育児書や教育書が出版され、さまざまなことが述べられている。たとえば元禄16年(1703年)に出版された香月牛山の「小児必要養育草」では子供の笑いと発育について述べている。
中国の王隠君の「赤ん坊が生まれて60日後、瞳が定まる。これから人を見知って、話をするように笑う」という言葉を引き
「赤ん坊が笑い、話すような仕草をする時は、乳人や、まわりにいる人がその都度、赤ん坊に話しかけるようにすれば、赤ん坊もよく笑い、その人の真似をして話すような仕草をするものだ。このようにすれば、言葉を話し始めるのが早いし、人見知りをせず、脳膜炎などの病気になることもない。」
生後2ヶ月ともなれば、大人が赤ん坊に笑いかけ、話しかけると、赤ん坊も声を出して笑い、全身で嬉しがる。江戸でもそういう接し方が赤ん坊の発育に有効である事が知られていた。
〜以上抜粋

斎藤さんから以前紹介のあった明治の子育ての前身には江戸時代の「みんなで子育て」が基礎にあったようです。
 
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