生物の起源と歴史
151034 タミフルの薬理作用−2
 
「るいネット」ファン 07/05/05 PM11 【印刷用へ
タミフルの薬理作用がイメージしやすい文章が見つかりましたので紹介しておきます。

書生日記 リンク より

タミフルの薬理作用について

タミフルについて説明する為には、まず、細菌とウィルスの違いから説明する必要があるでしょう。細菌と、ウィルスの違いは、細胞組織であるか否か、という事です。即ち、細菌は、栄養があれば自分で分裂して増えることが出来ますが、ウィルスは、自分を増やす為の説明書は持っていても、それを他の生物の細胞という、工場まで持って行って、細胞にあるドアをこじ開けて中に入り、やっと自分を複製する事が出来る仕組みになっています。

生物としては、極めて下等で不安定なこのウィルスが、どうして最も危険なのかというと、まず一点、非常に大きな事が、「変異」の可能性。極めて不安定な生命体であるが故に、「間借り」している宿主の細胞の状態に影響を受け易い、という事ですね。周りの状況に合わせて、自分を作る為の説明書を書き変えてしまう可能性がある、という事です。

変異にも、色々あるのですが、トリインフルエンザで話題になっているのは、元々ヒトに感染しないウィルスが、どういう仕組みでヒトに感染するようになるのか、という事。これには、ヒトには感染しないウィルスAが、たまたま、通りすがりのヒトに感染するウィルスBと仲良くなってカップルで(正確にはくっついて一つになってABとなり)、細胞に入ってくるケース(単純交雑)、そして、ヒトに感染しないウィルスAが、何らかの理由でたまたま、細胞に出入りする為の鍵を手に入れてしまってA’となるケース(自己変異)が、あります。どちらが危険か、というと、後者です。というのは、体の中には抗体というガードマンがいますが、人に感染するウィルスBを見つけると、手配写真のウィルスBだという事で、免疫機能に通報が入り、体の免疫機能が作動する為、BとくっついているAは、逮捕されて排除される可能性が高い反面、自己変異体A’は、言わば「一般市民A」の顔をしたテロリストになるわけですから、ガードマンも気がつかずに易々と細胞への侵入を許してしまう事になるわけです。あの有名な「スペイン風邪」は、トリインフルエンザの自己変異体であった事は、とても有名な話です。

さて、次のポイント。細菌は細胞である為、言わば、「他の生物の細胞」という工場の近くで、その工場の資材を拝借して、自分と同じ個体を作る「工場」です。ですから、他の工場から電気や水を窃盗している工場を見つけて、空爆する事が出来ますし(抗生物質の投与)、抗体ガードマンにも見つけられ易いので、免疫が効き易い反面、ウィルスは、細胞の中に入ってしまうので、特定して空爆する事が、難しいという事情があります。言わば、細菌はゲリラ組織、ウィルスはテロリストですね。

この二つが、これまで、ウィルスに対抗する薬を作りにくかった根拠です。さて、ではタミフルがどうやってウィルスに効くのか、を説明しましょう。

ここで問題になるのは、細胞にある「ドア」ですが、この「ドア」には、入る為の鍵と、出て行く為の鍵が別々に必要なオートロック式です。ウィルスは、いわば二種類の鍵を使って、細胞を出入りするのですが、タミフルは、ウィルスが細胞から出て行こうとすると、鍵に張り付いて、この鍵を使えなくしてしまい、細胞の中に閉じ込めます。そして、細胞が人間の代謝によって、排出される事で、ウィルスともども体外にバイバイ、となる仕組み。これまでの抗生物質は、怪しげな工場を見つけると、片っ端から空爆してしまう為に、体の抵抗力自体も低下してしまっていたのですが…

引用以上

 
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