‘02年の日朝首脳会談で、金正日が拉致に関して小泉に謝罪したという報道があった。
拉致問題は一見、進展したかのように思えたが、結局今の日朝関係を見ると、何も変わっていないことが分かる。
天木直人のブログリンク 3月13日の記事に、「金正日が謝罪したという嘘」という内容があったので紹介したい。以下、引用。
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>見落としていたのであるが、3月4日の産経新聞で、日本人拉致に朝鮮労働党幹部が関与していた、というスクープが報じられていたという。その報道によると、この幹部は朝鮮労働党対外情報調査部のカン・ヘリョン元副部長である。金総書記との関係や経歴から、日本の警察当局はカン元副部長の動向や日本人拉致との関連を調べていたが、蓮池薫氏が警察当局に対し、「面識があった」と証言していた事により、捜査の局面が大きく変わったという。【中略】
>02年9月17日の日朝首脳会談において、金正日総書記は小泉前首相に対し、「(拉致)は特殊機関の一部が妄動主義、英雄主義に走って起こした」と「謝罪」した。そう我々は聞かされてきた。そして金正日総書記に謝罪させた事を小泉元首相側は大手柄であると喧伝した。当時のメディアで、金正日発言の胡散臭さを批判したメディアはひとつもなかった。しかし、そもそもこの金正日総書記の発言が、どこで、誰に対して、どのような表現でなされたものであるか、我々はいまだに正確な事を知らされていない。メディアは外務省の結果報告の記者ブリーフィングを流したのであろうが、それは外務省がたくみに加工したものである。極秘の会談の全貌が正確に明らかにされることはあり得ない。
そもそも、報道されて来た金正日総書記の「部下が勝手にやった事で、自分は知らなかった」という発言そのものが不透明だ。それがどうして謝罪になるのか。この北朝鮮の外交的発言を都合の良いように「謝罪した」という解釈をして国民を欺いてきたからこそ、北朝鮮に「解決済みである」と開き直られるのだ。それに反論できなくなるのだ。
ところが今回の産経新聞のスクープによって、その金正日総書記のみせかけの謝罪発言そのものが嘘であった事が明らかになった。【中略】
拉致問題をめぐる日朝交渉はもはや官僚同士の無意味なにらみ合いの段階をとっくに通り越している。あの時、小泉前首相が拉致問題の真の解決を願って訪朝したのであれば、日朝交渉が完全に行き詰まり、安倍首相も外務省も打つ手がなくなった今こそ自らが責任を果たすべきではないか。金正日総書記を訪問し、02年の9月17日の原点に戻ってもう一度最初から交渉し直す事を提案すべきではないのか。「拉致問題は首脳会談でしか解決できない、だから自分が訪朝したのだ」と自慢げに話していたのは小泉元首相だったのである。あれほど自尊心の強い小泉前首相が、だまされた事が明らかになっても憤慨しないのはどう考えてもおかしい。再交渉を自らの手でおこなう気持ちが起こらないのなら金正日と闇取引をしたという疑惑に信憑性がでてくる。
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引用終わり。
金正日と小泉の間で闇取引があったかどうかは定かではないが、やはり当時の訪朝、首脳会談は、小泉政権の支持率上昇のためのパフォーマンスの1つにすぎなかったのではないだろうか。
小泉政権がもたらした数々の功績と言われているものは、結局全て見せかけのパフォーマンスにすぎず、今になって日本に悪影響を及ぼしているように思う。 |
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