ガタガタの原因は、私権の衰弱と序列原理の崩壊
14278 「モーレツからビューティフルへ」、そしてその後。
 
大木康子 ( 53 神奈川 主婦 ) 01/10/23 PM01 【印刷用へ
平川さん、こんにちは!
>昨今ではCMで「会社のために働くなんてかっこ悪い、いいじゃん、自分のためで」などとも普通に放送されています。CMの例で言えば、サラリーマン(会社に勤める)イコール会社のために働くイコールかっこ悪いという認識でしょう。 (13741

というCMを例に挙げて、現代のサラリーマン気質から現代人の意識、さらにそのような社会背景から来るフリーターの問題に言及されていますが、的確なご指摘だと思います。

CMは常に良くも悪くも社会潮流の最先端にあり、時代の流れを感覚的にキャッチしているのではないでしょうか?そのCMで思い出したのですが、60年代から70年代の時代の転換期に「モーレツからビューティフルへ」というCMがありました。「モーレツ」は60年代の私権全盛時代、「会社のために」ひいては「家族のために」ひたすら働き、GNPを押し上げた汗くさい精神。「ビューティフル」はそのような価値観に懐疑を投げかけた70年代の人間の生きがい、モラル、問題意識を感覚的に表現しています。
そしてこの頃から「私にとって○○とは何か?」「あなたにとって○○とは何か?」というような問いかけが、あらゆるところで使われるようになってきたと記憶しています。「モーレツからビューティフルへ」のCMは私権圧力の衰弱により集団課題の喪失を招き人々を「集団」から「個」へと向かわせるという時代を予見していたのではないでしょうか?
 
その後のバブルを謳歌した時代からそれが崩壊した今、集団は悉く解体しCMにもあるように会社のため、家族のために働くことは「かっこ悪い」こと、自分のために働くことを「いいじゃん」と肯定するまでに社会、集団は完全に捨象され個的生活へと埋没してしまっています。今問題にしているフリーターもまさにこの時代が産みだした人々だと思います。

先日の新聞の「フリーター急増」という記事で、1982年に50万人であったフリータの数は1997年で151万人と3倍増。その8割が親と同居。そんなところに吉原さんが14181で述べられているようなパラサイト・シングルの問題を内抱しているのだと思います。また富士総研の試算によるとフリーターが87〜97年と同じ増加率で増えると2010年には約173万人になるとのことです。こうした状況は税収減をもたらし国家財政や将来の社会保障にも多大な影響を招きます。しかしその一方、2000年労働白書はフリーターを続けたいと考えている人は7%に過ぎず、2/3は定職に就きたいと考えているとも指摘しています。

もはや単なる社会現象ではすまされなくなったフリーター問題。吉松さんが仰る 

>これは、自発的に彼らが何とかするのを待つのでは無く、こちらから歩み寄る必要が有るでは無いかと考えました。仮に閉塞感でいっぱいで、自分の行き先が不透明なら、こちらから、行き先、考え方を伝え、賛同してくれる人を集め、仕事をするという事です。

に賛成です。そして、彼らがこの閉塞状況から脱出するには「自分のため」という視点から「社会のため」という視点への転換があってこそ社会変革という集団課題を協働できるのではないでしょうか?
 
 
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