マスコミに支配される社会
142477 “「貧乏人は麦を喰え」から「寛容と忍耐」、「私はウソは申しません」の政治姿勢へ(池田勇人首相)”の経緯
 
矢野聡子 ( 35 福岡 営業 ) 07/01/16 PM02 【印刷用へ
>'50年吉田内閣の時代、池田勇人国務大臣が「貧乏人は麦を喰え」(正確には「所得に応じて、所得の少ない人は麦を喰う」)と言ったり、67043

池田勇人国務大臣が「貧乏人は麦を喰え」と言っていた頃〜池田勇人総裁誕生「寛容と忍耐」、「私はウソは申しません」の政治姿勢が始まった辺りまでの経緯を調べてみました。

History of Modern Japanより、引用させていただきました。リンク

>池田勇人側近には、岸の退陣後に首相となることに反対の機運が強かった。
 世間は、安保闘争の余韻冷めやらぬ時期であり、殺伐たる雰囲気が世上を覆っていた。そのような時期に、敢えて火中の栗を拾うことはない。それに、池田は、
「貧乏人は麦を喰え」
「中小企業の五人や十人自殺してもやむを得ない」
 というような放言癖がある。この時期、池田を首相として時局に当るのは、なんと考えても難しかった。池田最側近の大平正芳ですら、岸後の総裁選挙に出馬することを諫止した。
「あなたは保守の本命だから、こんな時期に出て傷が付いてはいけない」
 しかし、池田はそれを聞いた後、
「君はそういうが、俺の目には政権というものが見えるんだよ。俺の前には政権があるんだ」
 伊藤昌哉秘書官が聞く。
「総理になったら何をなさいますか」
「それは経済政策しかないじゃないか。所得倍増でいくんだ」
 池田は自信満々で答えた。

 岸後の公選は、熾烈なものであった。
 出馬したのは、
 池田勇人。
 大野伴睦。
 石井光次郎。
 松村謙三。
 藤山愛一郎。
 五人の乱戦模様となった。特に、大野は岸との政権禅譲の密約がある。大野派・河野一郎派の固定的支持と、それに岸派の支持を取り付けて一挙に勝利するつもりであった。
 ところがその岸派は、内閣総辞職と共に岸が派閥を解散する意向を示したため求心力を失い、四分五裂で、大野支持派、藤山支持派、池田支持派にわかれて草刈り場となるありさまであった。
 これに対し、岸政権を支えていた佐藤栄作は、大野との積年の確執から非常にドライであって、ただちに池田支持を密約。だが、大野の勢いは簡単に揺るぐ気配をみせなかった。票読みにおいて、大野は余裕を見せつつあった。

 その大野が、深夜たたき起こされたのは、総裁選挙日の前日深夜であった。
 岸信介が、バラバラになっていた岸派の総員を引き揚げて池田支持に踏み切り、藤山派も一挙に切り崩されて池田支持に廻りつつあるというのである。河野一郎は、大野を説得し、党人連合を組むべきだとして、大野の立候補辞退と、大野・河野派を石井光次郎にすべて賭けることにした。大野は号泣して、これに応じたという。

 そのため、総裁選挙には石井・大野派が出席せず、議長を決めたのみで一日順延。この一日で、池田総裁への流れが確定した。最終的な立候補者は、池田、石井、藤山。決選投票の末、池田が勝利した。

 さて、この後の挨拶の直前、大平に電話が入った。
 電話の主は、池田派「宏池会」(後漢の馬融の故事「高光の柎(うてな)に休息して宏池に臨む」より)の名付け親である、東洋学者安岡正篤であった。安岡は、大平に、
「池田さんは、決して高飛車な態度に出てはいけない。できるだけ謙虚な姿勢で臨むことが大切だ」
 と伝えた。大平が池田にそれを言うと、
「よし判った」
 と一諾し、ここから池田の「寛容と忍耐」、「私はウソは申しません」の政治姿勢がはじまったのである。
(一説によると、池田の最初で最後の浮気がバレ、満枝夫人に水風呂に顔をつっこまれたことによって、「私はウソは申しません」の明言が生まれたとも言われている)

 
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