国家の支配構造と私権原理
139770 身分制度の確立
 
岩井裕介 ( 35 山口 再開発プランナー ) 06/12/10 AM10 【印刷用へ
古代武力支配国家成立以降、全ての社会は身分制度に移行する。例外なく身分制度になるのは何故か?

◆掠奪闘争の玉突き→力による制圧→力の序列の共認
・掠奪闘争は「力の原理」でしか制圧できない(『掠奪闘争が起こるとどうなる?139422』)
・「力による制圧」(→秩序化・安定化)とは、力の序列が共認される状態。
・支配−被支配(or持てる者−持たざる者)といった力の序列の共認が身分制度の原型であるが、当初は固定的・永続的なものではなく、流動的な階層分化の状態。

◆社会を秩序化→安定化させるために序列を固定化
・掠奪闘争の玉突き→支配エリアの拡大により、都市国家の規模が大きくなる→肥大集団化。
・国家という肥大集団を統合(秩序化→安定化)するために、序列格差を固定化→社会的な階級=身分が制度化される。

※身分制は、力の上位層=支配層から順に形成された。王朝を安定させるための王位の世襲制(ウル第一王朝)からはじまり、王家に近い貴族層や神官、そして次第に私有財の格差(貧富の差)による身分が形成されていったと考えられる。
※身分制度と言えばすぐ奴隷が思い浮かぶが・・・・・最初に奴隷制度がつくられたわけではない。古代メソポタミアにおける奴隷は、半自由の身分であったり、婚姻や相続が認められたりしており、そもそも奴隷と言えるのか疑問が残る。通常言われる意味での奴隷制度は古代ギリシャあたりで確立したと考えられる。

◆生涯固定・世襲制の身分制度の確立
・古代国家においては既に、私有婚家族が形成されており、私有財産制(土地や財の私有権)が共認されている。
・私有財産を相続していくためには、身分を世襲制とする必要がある。
・また私有財をめぐる無秩序な争いや反乱を抑止するためにも、(私権序列⇒)身分序列を固定強化する必要がある。
・法律(法典)で身分に関する取り決めが固定化され、生涯→末代固定の身分制度が確立した。

★身分制度とは、力の序列を社会的に固定制度化したもの。古代以降例外なく身分制度になったのは、国家という肥大集団を「力の序列原理」で統合(秩序化→安定化)する必要性があったから。
私権時代3000年間は「力の序列⇒身分制度」が秩序の根幹原理であった)

※身分制度の史実については、『メソポタミアの身分制の起源メモ139163』参照
 
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