心の本体=共認機能の形成過程
136710 2000万年に亙る不全との闘いの果ての共感充足
 
雪竹恭一 ( 44 大阪 営業 ) 06/11/07 AM11 【印刷用へ
>かくして、樹上逃避機能を獲得したが故に死なずに、かといって縄張りもなく中途半端に生き残ることになった原猿たちは、本能が混濁して終う。しかも彼らは、絶えざる縄張り侵犯による過剰な緊張や怯えや飢えの苦痛など、全ゆる不全感に恒常的に苦しめられることになる。(実現論1_4_03

さらっと読み飛ばすと、本能不全から共感機能の獲得に至る道筋は、ストレートな道筋のように錯覚してしまうかも知れない。しかし、原猿たちの当時の状況をイメージしてみると、おそらく物凄い試行錯誤と苦難の連続だったのではなかろうかという気がする。

何しろ、原猿の登場が約5000万年前、真猿の登場が約3000万年前だから、その間は2000万年もある。気の遠くなるような長さだ。おそらく、その間には、本能不全を抱えたまま、結局(境界線上にいたまま)縄張りを確保できずに死んでいった原猿もたくさんいただろうし、共感統合への可能性収束とは別の適応可能性を探って失敗したものもたくさんいただろう。おそらく、不適応なものの方が大多数であったのではなかろうか。そうだとすれば、原猿たちは2000万年もの長きに亙って不全と闘い続けてきたことになる。

そのようなイメージから言うと、相手も同じなんだということに気づいて同一視に至り、共感充足を得ることができたということは、それまで全く思いもしなかった画期的なことであっただろう。(現代人の感覚から言えば、例えば、死闘を繰り広げた果てに、友情が芽生えるといった感覚に近いのではないだろうか。)

進化史上、普遍的に言えることであろうと思うが、不全(逆境)からの新機能の獲得という過程には、想像を絶するような凄まじい闘いの積み重ねがあったはずだ。本当の共感充足というのは、そのような闘いの果てに得られるものであると思う。

 
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