私権社会の婚姻制
136602 生産様式と父系性転換
 
浅野雅義 ( 39 滋賀 不動産 ) 06/11/05 PM07 【印刷用へ
 父系性への転換と男の戦力(労働力)に関連しての投稿やリンクをまとめてみました。
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136002 『遊牧部族の父系制への転換は人類史のターニングポイント』雪竹氏
>@遊牧だと男の戦力が重視されるわけ
・その際に、男に期待される戦力は、
1)長距離移動に必要な地理の知識(どこに草があるか、どこが危険か等)
2)猛獣から家畜を守る防衛力
3)他部族と接触した時に縄張りを守る防衛力であった。だから、闘争性の高い男の戦力が重視された。

135560 『母系制と女神@母系制から父系制への転換を促がした外圧変化』村田貞雄氏
>遊牧では、羊や山羊を率いて、長距離を移動する。その移動ルートと放牧地の状況認識は、集団の男達が習熟している。そのため、自集団の縄張り地である移動ルートと遊牧地に習熟した者が集団の後継者になる必要性が高まる。
>メソポタミアの農耕牧畜は、天水農耕から人工的な水路を築く「灌漑農耕」へと転換していく。農業水路は、河川の上流部に取水口を設け、そこから長距離の水路を築き、最終の耕作地まで引いてくる必要がある。その為には、水系の調査(河川の形状、増水の季節変動、高低差等)が必要であり、水路を築く土木技術も必要である。その上で、造った水路を維持していく必要がある。この認識と技術は、集団内の男達に蓄積されて行く。

◇『日本社会は母権制である−行動様式のドライ・ウェットさの視点から−』大塚 いわお氏
>牧畜社会では、軍事行動の必要と、家畜管理上の要求から、体力的に優位にある男子青壮年が重視され、老人と女性・子供の地位が低い。家庭では夫の権力は妻より高い(以上、筆者による要約)。
リンク
 
◇『ベドウィンの暮らしと精神性にみる人類の多様性と共通性』赤堀 雅幸氏(リンク
赤堀 ベドウィンはとりわけ父系の出自にこだわります。たとえ十歳の子どもであっても、自分の祖先の名前を十代前まで遡れます。自分の名前に、延々と男の祖先の名前がついているのです。

― 移動する民であるために、血統を明らかにすることが、自らのアイデンティティになるのですね。

赤堀 そうです。長い距離を移動し、しかも土地の所有権を証明する登記簿など持たない人々が、何を頼りに遊牧の際に水や牧草といった資源を使うことができるかといえば、それは祖先が共通であることです。祖先のことを覚えていれば、今生きている他のベドウィンたちとの関係を説明できます。

◇『T. 新産業革命の人類史的地位について』(リンク
遊牧社会について
・一定範囲の草地の排他的確保と維持再生産のための武力共同体としての牧畜共同体
・草地の人工的維持とそのための厳重な共同体規制 
・家畜の種類や頭数や草地の季節的巡回などの厳重な共同体規制
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 たしかに小集団で、@家畜集団を統率 A広域を巡回管理 B他集団との接触(交渉や戦闘)、という課題は極めて軍事課題に近いものがあります(この延長線上に略奪、多民族支配、広域国家が生まれてくる必然にも感じる)。その組織存続の為の生産課題が男の必要性を高め、その技術は当然男集団によってしか継承されない。

 よって、遊牧部族の父系性への転換は、外圧(人口圧上昇や気象条件の変動)→生産様式の転換→生産力+防衛力の向上課題→男の戦力・労働力の必要性→父系性転換へ、という外圧要因によることは明らかであるように思います。
 
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2.私権圧力と過剰刺激が物欲を肥大させた
3.市場の縮小と根源回帰の大潮流
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