アメリカ→官邸→マスコミによる支配
134485 テレビは日米の反共主義者の協同により誕生したA
 
ET ( 40代 ) 06/10/16 PM03 【印刷用へ
●電通・吉田秀雄との対立
柴田の構想は、借款の1000万ドルで全国的なマイクロ回線網を所有し、日本全国に日本テレビの支局を置き、ネットワークを形成するというものだった。

そして順風満帆であった日本テレビは四方向からの、一斉射撃にさらされることになった。
NHK、電電公社、社会党、新聞業界の四者には、それぞれの事情があった。NHKにとっては面子である。すでにNHKは技術的準備はでき上がっていたのだ。電電公社は、その頃やっと大阪・名古屋にマイクロ回線を敷設していたので、将来的な全国的、独占体制の構築には絶対容認できない計画である。議会では社会党が火の手を上げた。一国の中枢神経ともいうべきマイクロ回線を米国の支配下に置いて良いのかという点にあった。そして、最後は新聞業界からの反対である。彼らはすでにラジオ局を立ち上げていた。テレビは順調に発展しつつあったラジオにとって、恐るべき大敵であった。

こうした事態を俯瞰的に捉えることができ、誰よりも強い危機感を持っていたのは、電通四代目社長吉田秀雄だけであった。
吉田は、実は自分も同じことをラジオで実行した。その理由は日本が復活するためには、工業国家を目指すことが必須で、工業国家とは大量生産、大量販売が前提である。日本は大量生産が実現しても、大量販売の面で行き詰まる。その“壁”となるのは、広告メディアの不足である。だから、民間ラジオ局を作った。

彼は未経験の領域への進出を渋る新聞社を説得して、ラジオ局を設立させた。現在でも先発放送局に電通の所有株が残っているのは、その名残りである。
その吉田にとって、日本テレビが出現したことは、自らの主導権に対する重大な挑戦であった。彼はラジオを選択するとき、米国におけるテレビも充分に研究したが、テレビ受像機の生産能力も無く、価格も、世界
で唯一の生産国の、たとえばRCAから輸入すれば、男子大卒初任給の1年分を超えるといった日本の実情から、テレビを断念したという経験を持っていた。

柴田にとって、誰が反対したいかは一目瞭然だった。柴田秀利は、反対陣営の参謀本部が吉田秀雄のところにあることをただちに看破った。こうして同じ思想を抱いていた二人の男は、決定的に対立する。
柴田は日本が工業国家として発展していくためにはインフラが必要であり、エレクトロニクス分野への参入に対し、日本テレビが機会を提供したいという想いがあり、街頭テレビを出現させることで消費者の欲求に
火を付けた。米国のネットワークテレビで放送された作品が数多く輸入され、ムントが気づいていたように“AMERICAN WAY OF LIFE”を知ったからである。

一方、ラジオ防衛線に失敗した吉田秀雄は次の手として、TBSとそのネットワークを使って、日本テレビのイニシアティヴを退ける試みに挑戦した。その結果は日本テレビと東京放送の競争として、柴田対吉田の
構図は引き継がれることになった。ただしそこには、経済市場主義以外の遺伝子は存在しない。テレビの発生と、そこから帰結される果たすべき役割の中に、社会への責任は組み込まれていなかった。
(以上、引用終わり)
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テレビは、反共の防波堤=アメリカ文化の洗脳装置として始まったことは事実のようだ。アメリカの反共主義者:カール・ムントと、日本の反共主義者:柴田秀利の合作によって実現している。

その状況に対し、電通が手をこまねいて見ていた訳ではない。吉田秀雄は早くから広告メディアが工業発展には不可欠であることを看破していた。だからこそ、その広告自体を牛耳ることでメディアを支配する戦略を見出したのであろう。


 
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134819 耐震偽装の新情報を隠蔽するマスコミと電通 匿名希望 06/10/19 PM10

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