歴史
134203 未開民族にみる略奪婚の名残 2
 
山田真寛 ( 39 愛知 経理 ) 06/10/14 AM04 【印刷用へ
以下、最後まで『未開人のエロス』(白川竜彦著)からの引用の続き

○バリ島
バリの結婚習俗は一定していない。自由結婚もあれば、両親によって決められる結婚、暴力による略奪婚など、部落により、階級により様々である。だが儀式は異なっても基本的な原則は次のようなものである。
バリでは結婚式よりも先に新婚旅行が行われる。ふつうの若者が少女に恋をすると、直接彼女と結婚の準備の打合せをする。その秘密をもらすのは、若者の父と少数の友人だけであり、かねての打合せの日時に、若者は少女を盗み出す。
駈落ちの先は、原則として他部落であり、前もって作られた新居へと道を急ぐ。その際派手な掠奪結婚が好きであれば、少女を一人歩かせておいて、若者と友人たちが誘拐の真似をする。勿論、彼女は蹴ったり、引っ掻いたりして抵抗するが、これは儀礼的なものだ。
もし、彼女の親族が目撃すれば妨害することになるが、そうなれば掠奪は本格的な闘争となる。
一方、少女の家では失踪が分かると、父親は烈火のごとく怒り、部落の太鼓の塔に登って、クルクルを乱打する。部落の者は面白半分に捜索隊を出すが、やがて息を切らして空手で戻ってくる。しかし、これが娘の意思にかなった誘拐ならいいが、もし無理やり連れ去られたとなれば、追跡は本式となる。略奪者は少女の親族によって捕らえられると、殴打され、時には撲殺されることにもなる。

○バイワン族(台湾)
バイワン族はほとんど恋愛結婚だが、男子20〜25歳、女子15〜20才が結婚の適齢とされる。結婚の申し込みは、男の側から行うが、娘の側が承諾するまでには4、5日ないし1ヶ月の期間をかけ、仲人は種々の贈物とヒョウタンにつめた粟酒とを娘の側に持参する。
結婚当日、男性側の若者たちは、娘の家へ押しかける。娘は夜のうちに耕作小屋に隠され、その周りを母親、姉妹、女の親族たちがぐるりととり囲み、さらに小屋の外には、男性の親族が護っている。これを若者側の青年たちが力ずくで奪うわけで、かつて行われた略奪婚のなごりである。双方の乱闘よろしくあって、花婿は花嫁を背負って逃げ出すが、花嫁が泣き喚くので、再び彼女の家へ連れ戻し、今度は屠ったブタや結納の品々を並べ立てて機嫌をとる。この後酒宴となり、家の中には仲人や頭目数人が残り、仲人が2人を寝かして毛布をかぶせ、やっと二人だけの夜を始めて迎える。
 
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134413 男から女への婚資の始まり 阿部佳容子 06/10/15 PM09

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