生物の起源と歴史
133181 同類他者の創造⇒雌雄分化=可能性の実現
 
バスケットマン ( 30代 ) 06/10/05 PM01 【印刷用へ
生物史上の大進化のうち光合成に次ぐ劇的な進化が「雌雄分化」と言われている。

> 事実、進化の源泉はDNAの多様性にある。つまり、同一の自己を複製するのではなく、出来る限り多様な同類他者(非自己)を作り出すことこそ、全ての進化の源泉であり、それこそが適応の基幹戦略である。しかし、同類他者=変異体を作り出すのは極めて危険な営みでもある(∵殆どの変異体は不適応態である)。従って生物は、一方では安定性を保持しつつ、他方では変異を作り出すという極めて困難な課題に直面する。その突破口を開いたのが組替え系や修復系の酵素(蛋白質)群であり、それを基礎としてより大掛かりな突破口を開いたのが、雌雄分化である。つまり、雌雄分化とは、原理的にはより安定度の高い性(雌)と、より変異度の高い性(雄)への分化(=差異の促進)に他ならない。従って、雌雄に分化した系統の生物は、適応可能性に導かれて進化すればするほど、安定と変異という軸上での性の差別化をより推進してゆくことになる。(注:本書では差別化という概念を、優劣を捨象した客観的な概念として用いる。) (実現論1_2_02)



確かに生物は、周辺の外的環境が変化しない場合は、自らの複製を単純コピーしていく細胞分裂による増殖の方が圧倒的に有利だと思われる。

しかし実際は変化しつづける外圧環境にあわせ自らを変化・適応していかなければならず、その外圧自体も物理的な環境から他の生物や同類間での捕食や攻撃への適応というように変化をしていくことになる。

この変化しつづける外圧に常に対応していく変異性を獲得しつつ、安定的に子孫を残すための機能を両立するという一見矛盾したシステムが「雌雄分化」であり、この機能を獲得したことにより、その後の生物は、多様な同類他者を創りつつも、種としての進化に不可欠な生理学的・形態的な特徴を安定に保持しつづけることが出来るようになった。

そしてのこの雌雄分化(変異と安定)の差異(課題分担)を拡大していく方向で進化が進んできたというのが生物史の事実である。

「雌雄分化による同類他者の創造」とは生物史を語る上で非常に重要な「進化(=可能性の実現)」である。
 
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