生命原理・自然の摂理
126138 変温動物から恒温動物への進化について補足
 
山崎許子 ( 28 札幌 OL ) 06/07/17 PM10 【印刷用へ
>体温の調節機能(恒温性)を獲得していたこと

 周囲の温度の変化に従って体温が変化する動物を変温動物(ハ虫類、両生類や魚類など)、自力で高い体温を保つことができる動物を恒温動物(ほ乳類と鳥類)といいます。

 体温は、熱の産出と放散の関係によって決まります。変温動物はこの調節ができません。これらの動物は、発汗による体温の低下を防ぐため、もともと体温が周囲の温度よりも少し低めになっています。変温動物は、寒くなると体の代謝が低下するため冬眠し、逆に体温が高くなりすぎると活動が阻害されるので、暑い時は、体温が上がりすぎないように冷たく暗い場所にいたりします。
(例えばトカゲは、まず日光浴をして体温を上げ、その後に活動にはいると言われている。)

 生物の進化において先に現われたのは変温動物で、恒温動物は後に変温動物の中から出てきたとされています。雪竹さんの投稿にもあるように、約6500万年前に恐竜が絶滅したとき、変温動物だった恐竜は寒さに耐えきれず死に、恒温動物だったほ乳類は生き抜いたというのが通説のようです。

 ここから見ても、生物の恒温化は、寒冷化という逆境からの進化ともいえるでしょう。

 また、恒温動物の体温は37-40℃と、気温に比べても高い温度で維持されています。この温度は、ほぼ酵素活性の最適温度であり、このような動物では、常に安定した体温の元、高い水準の活動能力を維持できることになります。

 つまりこれは、逆境からの進化という認識の基に考えれば、恒温化した背景には寒冷化への適応以外にも、活動能力維持の必要があったという仮説を立てられます。弱者故逃げる必要があったのかもしれないし、強い爬虫類よりも活動範囲が広い必要があったのかもしれません。

 更に付け加えると、恒温動物は、変温動物に比べて温度調節が出来る分、有利なのではないかという見方が生まれるかもしれませんが、それは一概にそうとも言えません。何故なら恒温動物は、体表から逃げる熱を補うための熱も体内で作り続けなければならず、体温維持のためだけに多くのエネルギーが必要となるのです。従って、変温動物に比べて、遙かに多くの餌が必要となるからです。(ある意味で効率が悪いとも言える。)こうしたリスクを負ってまでもこの機能を獲得したからには、そうせざるを得ない過酷な環境下に置かれたからと言えるのでしょう。

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