否定脳(旧観念)からの脱却
108141 団塊世代:その内部意識と現実との乖離についての一考察
 
田中令三 ( 49 香川 総務 ) 06/03/27 PM07 【印刷用へ
>しかし、否定や自我に囚われた潜在思念が(20世紀を通じて)基本的に変わらない限り、それらに基づいて作られた「構造認識」が基本的に変わらないのは、当然である。(その後、肯定派の「構造認識」が増えてゆくが、肯定意識に基づいている点でも、自我観念に基づいている点でも、偏った一面的な「構造認識」でしかないのは、同じである。)<

現在、自分自身の周囲を見回すと圧倒的に50代の人間それも半ばから後半の人々に活力が無かったり集団の規範に従わず迷走・暴走したりする人々が多いと感じる。

その人たちに見られる経歴には共通点は無さそうだが、一点注目すべき点は、二言目には、「昔はこうだった」とか「かつてこうして成功した」とか「こんな時代があった」などと言う過去形で語ることが多い事だ。
他者からは、どれも適当に脚色された物と考えられ、適当に聞き流されていることには本人は気付いてはいないが・・・。
逆に言えばその瞬間に直面する現実を捨象するパターンが圧倒的に多い人達なのだと思う。

彼らは、まさに「団塊世代」である。
小さい頃から、激烈な生存競争に身を挺し、最後は70年全共闘運動の洗礼を受けた世代でもある。
私は、時に彼らが何故そんなに二言目には、「麗しき過去」を語るか、そして他人が注目する課題しか手を着けないか考えることがあり、薄ボンヤリだが原因はこうではないか?と思い至った事があった。
それは、彼らはある時期に現実に大いに幻滅を感じ、それを見ることを放棄し、その思考回路上にひたすら全て=自分に都合の悪い、受け入れ難い現実を捨象する回路を幸か不幸か形成したのだ。

資本・支配階級と戦う(勿論未熟な論理しか無いためお遊びの竹槍ゲバルトに終わったが)ために唱えた「借り物」のスローガンの欺まん性・無意味さに酷く幻滅した結果なのだろう。
何故ならそのスローガンの多くは、全くわが身を安全地帯に置いた評論家や学者の偏った構造認識を自らの未熟な思考フィルターを通して口真似したに過ぎなかったため、同時代の事象を唯の一つも説明出来なかったばかりか、他世代の誰の共感も獲得出来ず、自ずと自己の行動を自分自身で評価するしかない習性が身に付いた、だからその反動で他人に注目される事しかしないのだろう。

まず一番に自己の内部に目が向き、自我をひたすら拡大させ、自分が属している集団や現実は捨象する、その繰り返しで生きて来たのだ。
そうしている内に最も大事な共認機能のアンテナも錆付き(他人に目を向ける習性を持たないから当然と言えば当然だが)やがてこれっぽちの潜在思念もその内部意識に産まれなくなってしまったのだ。
結果誰からも期待されない人に成り下がり、集団の中で俗に言う「浮いた存在・奇妙な人」のポジションを獲得したのだ。

私はその人々達を反面教師にしながら、今日も生きて行こうと考えている。




 
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