市場は環境を守れない、社会を統合できない
102310 国家がカビまみれになる前に
 
たっぴ ( 30 京都 会社員 ) 05/12/09 PM11 【印刷用へ
『市場はどこまでも私権闘争の抜け道でしかなく、従ってそれ自体では決して自立して存在できず、国家に寄生するしかない。だから、市場は、云わば国家というモチに生えたカビである。カビがどんどん繁殖すれば、やがてカビ同士がくっつく。世間では、それをグローバル化などと美化して、そこに何か新しい可能性があるかのように喧伝しているが、それも真っ赤な嘘であって、市場が国家の養分を吸い尽くせば、市場も国家も共倒れになるだけである。国債の暴落をはじめ、その可能性は充分にあると見るべきだろう。 msg:31251』

このような現象は、最近の市場社会の中でも身近に感じれる程になってきた。
市場に蔓延するカビが、社会的な信認関係を度返しして、劣化収束していく。

特に、最近話題の設計書類偽造問題は、ブログ界でも大きな論点となっている。
建築家の育住日記さん:リンクがその市場社会の敗退状況を分かり易く書いてくれている。


『1997年、北海道拓殖銀行、山一証券が倒産し、金融機関の「貸し渋り」が中小企業の経営を圧迫した。国民の目の前に、深刻な金融危機があからさまになった年であった。この時期から企業の土地放出が急速に増えていく。マンション業界は、バブルの負の遺産である企業の遊休資産もしくは非効率資産であった土地を受けついで、急成長していく。

首都圏で百数十社に激減していたマンション業者は四百社近くに激増し、この十年間、首都圏で建てられたマンションはのべ百万戸を超える。こうして「都心回帰」が始まる。マンション着工戸数は年間二十万戸超えで推移しているが、その半数以上が首都圏であった。
デフレが進行する逆風の経済情勢の中で、マンション業界は急成長をとげた。業界という言い方はあいまいだろう。新興マンション企業が輩出したのである。
売上で一千億を超える企業が出ている。株を公開する企業も後を絶たない。ジャスダックの株価乱舞を見ればマンションバブルが見えてくる。
ヒューザー、シノケンもそうした新興マンション業者群のなかでのし上がった。

「広さを起点にすべてを発想することで、分譲マンションの平均専有面積3年連続日本一を達成した未来型デベロッパー・ヒューザーが、日本のマンションの常識を変えていった」
『ヒューザーのNO.1戦略?100平米超マンションへのこだわりが業界の常識を変える』から  』

他、関連投稿
●設計書類偽造問題・・・何でも「官から民へ」にするのはアブナイ!
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●姉歯建築士・構造計算偽装事件 
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●耐震偽造の真相を考察する
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●続・広がる不信:耐震強度偽装
(木村建設・ヒューザーそして伊藤公介氏)
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●全国・各省庁に広がる構造書偽造問題の余波
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●偽装マンション建て替え、共用部建設費3分の2補助
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今回もたらした結末は、先に挙げられた業界の常識を変えるという可能性をもたらすものではなく、完璧なまでの劣化収束によって、建築業界全体の信頼を失わせた。
更には、市場が国家の養分を吸い取る形で、【国家の補償】をもぎ取っていく。
今回問題になった高立地条件の建物郡は、そのうち、外資によって底値で購入され更なる損益を日本国内にもたらすのではないだろうか。
そうこう考えていくうちに、小泉内閣が打診する民営化(市場化)の流れの中で、簡易保険を始めとする日本の資産がどんどん流出し、【市場も国家も共倒れ】という国家破産が待ち受けているような気がしてならない。
今こそ、現実を対象化し、新たな可能性を追及すべき最終フレーズに入ったのではないかと思われる。

発想の大転換が求められる。
まずは、その導入として、市場と国家の新しい関係性が模索する必要がある。

国家がカビまみれになる前に
 
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