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    ト.万人が半専任(副業)として参画する    
090701    
   彼らに代わって、万人が参画して、社会を統合するための新しい組織が必要である。今や誰もが、行き詰まったこの社会を変える必要を、感じている。しかし社会の統合と改革という仕事は、それでメシを食っている政治家や官僚や学者やマスコミ等、統合階級の手に握られており、人々には社会を変革し、統合するという役割を担う場が与えられていない。従って、人々は殆ど行動できず、動けたのは、ごく一部の何やら難しそうな思想・信念に固まった政治集団(革命集団・市民集団)や宗教集団の人たちだけであった。  
090702    
   だが、宗教集団や政治集団はもちろん、マスコミも学会も国家(行政組織)も、夫々は単一の集団でしかない。ところが、集団というものは自己収束(もっと言えば自己閉鎖)性が強い。従って当然、彼ら官僚や学者やマスコミや政治家たちの、自集団の利益が第一になってしまう。そもそも、各集団を超えた次元にある社会を統合する組織が、実は単一の集団でしかないというのでは、社会を統合する資格などない。

 万人が属している社会を統合する仕事は、万人によって担われなければならない。それに本来、社会を変革し、統合してゆく仕事ほど、面白い、充実できる仕事は他にない。その大切な社会統合の仕事を、国民に選ばれた訳でもないのに、官僚や学者やマスコミが独占し、自集団の利益を第一にして甘い汁を吸っているという仕組みが、根本的におかしいのだ。そうである以上、当然彼ら夫々の集団の利益第一となる方向に、社会は歪められてゆく。その結果が、どう仕様もないところまで行き詰まった(そして大破局が迫っているにも拘わらず、誰一人解決策を提示できない)この末期状態だったのである。
 
090703    
   集団を超えた次元に存在する社会を統合(もちろん変革も)する為には、単独の集団原理とは全く異なる原理の統合組織が必要なんだという事に、未だ誰も気付いていない。しかし、万人が参画できる、社会統合組織の条件は簡単で、二つだけである。社会統合は、全員が担うべき当然の役割=仕事だとすれば、その仕事に対してそれなりの収入が保障されなければならない。しかも誰もが何らかの専業に就いているとしたら、この組織は誰もが副業として担うことができる半事業組織でなければならない。例えば、社会を統合する上で重要なのは、人々に参加を呼びかけ内容を説得して共認の輪を広げてゆく仕事であるが、この様な仕事に対して収入が保障されるシステムさえ作れば、誰でも副業として社会統合に参画できる様になる。収入保障は万人が社会統合に参画する為の不可欠の条件であって、私益追求の為の仕事は収入になるが社会統合の為の仕事は収入にならないというのでは、特殊な思想・信念に固まった人しか動かないのも当然である。  
090704    
   それに、全員の社会を、特定の思想に固まった集団が動かすというのは、大きな間違いである。万人の属する社会を導くことができるのは、万人が認める事のできる事実に基づく理論体系(=科学)だけであって、特定の思想などに社会を統合する資格はない。これが社会統合組織の、もう一つの条件である。即ち、金儲け主義者であれ、共産主義者であれ、あるいは全くのミーハーであれ、いかなる思想の持主であっても、そんな事は全く自由であること。また、企業であれ、市民集団であれ、宗教集団であれ、他のいかなる集団に属していようが全く自由であること。これらの条件を充たす、集団原理を超えた社会統合システムの原型となるのが、半専任(副業)の人々で組織されたネットワーク集合である。共認の輪を広げてゆく仕事の成果に応じて収入を保障するシステムによって組織されたネットワークの下では、各人の思想や集団の違いなど、どうでも良くなる。また、このネットワーク集合なら、皆等しく半専任なので官僚化(=専任特権化)の危険を完全に無くすことができるし、常に強い成果圧力が働いているので、公務員に見られる様な「親方日の丸」に陥る危険も完全に払拭できる。  
090705    
   この全く新しい万人参加の社会統合組織を導き、新時代を拓くみんなの統合理論は、それ自体が(これまでの様に一人の天才によってではなく)大衆の叡智を結集して構築される必要がある。それを可能にしたのがインターネットである。例えばLinuxは、OS=基本ソフトの中身をネット上に公開した事によって、それを使った様々な追加や改良が可能になり、研究者から学生までが幅広く参加して今やWindowsを凌ぐまでに進化してきた。同じ様に万人を導く統合理論も、志ある人々の協働によって、進化しつづけてゆくべきものであり、その為にはこの統合理論はあらゆるイデオロギーから脱却し、確かな事実だけに立脚した科学的な理論体系でなければならない。  
090706    
   個々の即自的な価値観念(頭の中に内在する本源価値を言葉化しただけの、古代宗教や近代思想)では、相互対立を孕んで統合できないことは明らかであり、諸々の思想=即自観念を超えた事実の体系こそが、万象を照らす鑑となり、社会統合の要ともなる。(注:現在、社会科学と称されているモノは、究極の所、ドグマを固める為のニセ科学に過ぎない。自由、個人、権利、市場原理等、学者やマスコミが拠って立つ根本の概念は、どれを取っても、それが生物史上あるいは人類史上の基底事実であると言える様な根拠が全くない、単に「そう思っていたほうが、都合が良い」というだけの欺瞞観念であり、とうてい科学と呼べるような代物ではない。)  
090707    
   事実の体系だけが、万人による『みんなの統合理論』の構築を可能にする。我々が30年を費やして体系化した事実の史観『実現論』を、その最初の結晶核(OSに相当するもの)として、ここに提示したい。もともと実現論は、共同体・類の仲間が会議を重ねて、みんなで作ってきたものである。それを延長して今回、実現論はサイト上でも公開され、各時代毎・テーマ毎の投稿板が用意された。多くの人々の手で実現論が改良され、成長して『みんなの統合理論』へと進化してゆくことができれば、これに過ぎる喜びはない。  
     
  共同体・類グループ理論研究会  主幹 四方勢至
     
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