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    ニ.起点は、私婚⇒私権の共認と私権闘争    
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   私たちは、こう考える。全ての生き物は、闘争も生殖も全てを包摂した集団(=本書ではそれを本源集団と呼ぶ)の中で育まれ、進化してきた。人類も同じであって、人類五〇〇万年の歴史の99.9%は本源集団のもとにあり、過酷な闘争=生産の営為も、心を開き合う仲間との親和も、あるいは喜びを与え合う男女の和合も、それら全てが包摂された集団の中で人類に進化してきた。そこでは互いの性充足や親和充足を母胎として、皆で課題を共認し、規範を共認して(正確には、これらの共認に収束することによって)集団を統合し、他方、人類の命綱とも言うべきこれらの共認充足を破壊する性闘争や自我(エゴ)は、固く封印されてきた。  
090402    
   だが、約1万年前、弓矢が発明されて人類が洞窟から山野に進出した頃から、自然圧力その他の外圧が低下してゆき、それに伴って規範その他の集団収束力も低下していった。しかし、多くの哺乳類がそうであるように、人類も母系集団を踏襲し、採取部族から農耕部族に変ってからも、豊かで平和な共同体生活を営んでいた。ところが、父系集団に転換した遊牧部族は、女たちの持参財を契機に私有意識を蔓延らせ、しだいに私権集団化してゆく。そして遂に、6千年前、遊牧部族によって、掠奪闘争の幕が切って落とされた。掠奪闘争は部族から部族へと玉突き的に拡がり、数百年もしない内に本源集団(=母系集団)は悉く解体されて、武力支配の巨大国家の下にバラバラの個体として組み込まれていった。(注:西洋人は皆殺しの掠奪闘争によって警戒心と自我の塊となっていったが、東洋の方は、皆殺しではなく概ね服属の形をとったので、氏族集団の色彩が強く残っている。中でも掠奪闘争が始まる前に日本に漂着した縄文人≒日本人は、2千年前まで掠奪闘争を知らずに人類本来の本源集団を維持していた、先進国には稀有な本源性の強い民族である。)  
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   国家は、遊牧部族の父系制=私婚制度(一夫多妻→一夫一婦(妻))を踏襲した。この私婚制のもとでは、自分たちの住居や食物などの私有要求が強くなり、当然の如く、私有権が共認されてゆく。だが、私有権が共認されると、社会の全ての物財は悉く私有の対象となり、人々は私権を確保しなければ生きてゆけなくなる。つまり、私権の共認は、否も応もない私権の強制圧力を生み出し、誰もが私権の獲得を目指して私権闘争に駆り立てられることになる。こうして個体も、集団も、国家も、全てが私権の獲得に収束することによって統合された、私権統合社会が出来上がった。  
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   やがて国家に集積された巨大な富を原資として、とりわけその富を消費する宮廷サロン=性市場を彩る為の金・銀・宝石・毛皮・絹織物・胡椒等の交易市場が生まれ、その後、近世(ルネッサンス)、「恋愛至上」に導かれて、性市場が都市全域に広がるのに応じて、商品市場が急拡大していった。この、性の自由→性市場→商品市場の拡大の流れは、近世から近代を貫いて現代に至るまで、全く変わっていない。こうして、市場は世界中に拡まり、先進国の人々は豊かさを手に入れると同時に、環境を破壊し、肉体を破壊し、精神を破壊し続けてきた。  
     
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