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    ト.性市場→商品市場の発生と繁殖    
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   古代・中世・近世を通じて、また西洋でも東洋でも、その身分によって生存を保障され、生存圧力を捨象した支配階級は、忽ち解脱収束して性欠乏を肥大させ、宮廷サロン(=規範破りの自由な性市場)で遊興に明け暮れる只の消費階級に堕落してゆく。(従って、彼らは必然的に滅亡して新興勢力に取って代わられたが、その新興の支配階級も忽ち堕落していったので、性市場は絶えることなく続き、戦乱も繰り返し起こり続けた。)  
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   この消費階級の主役は、宮廷サロン=規範破りの自由な性市場で性的商品価値=性権力を獲得した、支配階級の女たちである。国家に集積された巨大な富を消費する消費階級が存在する以上、その消費の場=性市場に、私権の獲得を狙う遊牧集団etc.が交易集団に姿を変えて、金・銀・宝石や毛皮・絹織物etc.を持って群がってくるのは、必然である。つまり、私権の強制圧力は、必然的に支配階級⇒堕落した消費階級を生み出し、自ら働く事なく遊興に明け暮れる消費階級は、その性市場を母胎にして、必然的に(私権の強制圧力に追い立てられて働くしかない)生産階級に商品市場を作らせる。ここで最も重要なことは、『市場の真の主は、市場の外にいる』という点である。市場の真の支配者は、国家や性市場の中に、支配階級=消費階級として存在しており、彼らは直接に市場の建設を担ったりはしない。市場の創出と拡大を主体的に担うのは、私権の強制圧力に追い立てられて働くしかない生産階級自身なのである!  
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   更に中世末、ヨーロッパ半島や島国日本では、封建体制を統合する中央集権の体制を固めることができたことによって、各国の統合状態が安定する。そして、中央集権による安定した平和状態が二〇〇〜三〇〇年続き、戦争圧力が著しく低下する。それに伴って闘争第一の男原理が衰退し、解脱収束→軟弱化が進んで、規範破りの性闘争(=恋愛)が勢いを得、自由な性市場が繁殖してゆく。近世には都市全域が性市場化し(例えばルネッサンスの人間主義、その中心は性であり、その象徴が「ロミオとジュリエット」や「曾根崎心中」である)、人間主義≒恋愛至上主義に導かれたその巨大な性市場を母胎として、急速に交易市場が拡大していった。  
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   市場拡大という新たな富の源泉を発見した国家(支配階級)は、自ら市場拡大へと可能性収束してゆく。とりわけ西欧列強は、南北アメリカ大陸・アジア大陸・アフリカ大陸の未開部族や後進民族を虐殺(アメリカでは皆殺しに)して世界中の富を掠奪し、掠奪した富を源泉にして市場を急拡大させる事に成功した。市場拡大競争は、生産性上昇への期待圧力を生み出すと共に、列強間の戦争圧力をも生み出し、両者あいまって(主要には戦争圧力が)科学技術の進展を促す。そして、科学技術の発展は更に市場拡大を促すという、拡大再生産を実現してゆく。もちろん、それら全てが私権闘争⇒私権の強制圧力(とりわけ貧困の圧力)を大前提としていることは言うまでもない。  
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   また、性市場の猛烈な繁殖は、自由な性(=恋愛)の称揚から個人主義と自由・平等・博愛の思想を生み出し、それらを下敷きにした市場の拡大=商人や労働者の拡大は、旧支配階級を打倒する必要から、民主主義の思想を生み出した。それらに導かれて、近代社会=市場社会=工業生産社会=民主主義社会が形成されたが、しかし市場や工業生産や民主主義(という言葉)は、決して近代社会の真髄を語ってはいない。それら全ては、規範破りの自由な性市場の繁殖に基づいており、そこにこそ近代の真髄がある。即ち近代とは、近世にはじまる規範破りの性闘争→性市場がそのまま繁殖し続け、それにつれて性権力=女原理が、共認を始め社会を全面侵触→全面支配してゆく時代である。  
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   そして、最も恐ろしいのは、武力闘争や身分序列が、基本的に力で目的を達成しようとする男の方法論(正攻法)なので、反撥を生み(活力を衰弱させることがなく)、問題が見え易い(対策を考えることが出来る)のに対して、私権の共認や市場の共認は性市場や男女解脱共認を母胎としており、従って基本的に懐柔して納得づくで目的を達成しようとする女の方法論(懐柔法)なので、反撥が生じず、問題が殆ど見えないという点である。哀れな生産階級は、私権を共認している以上、私権闘争をも主体化せざるを得ず、豊かさ要求を共認している以上、市場拡大や利益競争をも主体化せざるを得ず、かくして否も応もない疎外労働にひたすら明け暮れることになる。だが、「暑いのでマントを脱いだ」旅人の様に、それが自分の意思であり、自分自身であると思い込んでいるその「自分」は、支配階級=消費階級(根源的には邪心存在)によってそう思うべく仕組まれ、囲い込まれて作られた自分なのである。これは、実に大掛かりなペテンである。(そういえば、ヒトラーは、「嘘は大掛かりであればあるほどバレ難く、真実らしくなる」と言っていたが、「資本論」に全力を傾注し、市場の中に真の原因を求め続けたマルクスなどは、頭のテッペンからツマ先まで、完全にペテンの術中に嵌まった事になる。哀れ。そして何と恐ろしい。)  
     
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